アジア大会にかける思い
「アジア大会の強豪は?」と聞くと、タイやイラク、ミャンマー、クウェートの名前が挙がった。フィジカル面で差を感じることもあるのか。
「ジャンプ力も含めて、海外の選手は『規格外』ですよ。『キャプテン翼』の世界観をそのままぶつけられるイメージです」(早稲さん)
日本はいかにして勝つのか。早稲さんは「インテリジェンスです」と即答。練習をしばらく観察していると、その意味が分かってきた。
相手コートにボールを強く打ちつける「スマッシュ」は分かりやすい技だ。一方で、ボールがわずかしか跳ねないように肩やくるぶしなど体の一部を触れて勢いを失わせる「ドロップ」ショットの多彩さに目を引かれた。特に、坂本さんはバックスピン(自分側に回転)のかかったヘディングを打ち分けていた。「世界を見渡してもこれができるのは坂本さんくらいだ」と早稲さんは言う。
派手な動きももちろん見どころだが、相手の利き足ではない方向へボールを返すなど、知的戦略が詰まっているところもこの競技の魅力だ。アジア大会には早稲さん、坂本さん、新井さんに加えて、納富翔大さんの4人が出場する。
早稲さんが意気込みを語る。
「最近、サッカーの日本代表がテックボールを楽しんでいる様子が話題になりました。競技の認知度が上がったのは喜ばしいことですが、『レクリエーション』という認識で終わらせてはならないと思っています。
目標はもちろん、金メダルです。プロとして日本人が活躍できる競技であるということを、この大会を機に知らしめます」
