2026年7月27日(月)

教養としての中東情勢

2026年7月27日

 米軍のイラン攻撃が続く中、イエメンの親イラン反政府組織フーシ派が7月20日、サウジアラビアへの「海上封鎖」を宣言、船舶を攻撃した。イエメン沖のバベルマンデブ海峡は封鎖状態のホルムズ海峡の代替輸送路になっており、日本などへの影響は甚大だ。

フーシ派支持者たちの集会(ロイター/アフロ)

 トランプ大統領はフーシ派攻撃も辞さない構え。イラン戦争は同派の参戦で「中東大戦争」へ拡大する懸念が高まった。

仕掛けたのはサウジ

 フーシ派が紅海の「海上封鎖」に踏み切ったのはイランの要請もあっただろうが、直接のきっかけはサウジが7月13日、イエメンの首都サヌアの国際空港滑走路を爆撃したことだ。イラン最高指導者故ハメネイ師の葬儀に出席したフーシ派代表団の航空機の着陸を阻止しようとしたらしい。サウジはこの航空機にイランが供与した武器が積載されていると疑った。

 イスラエル紙によると、航空機はサヌアから行先を紅海沿いのホデイダに変更したが、同機には最大21人のイラン革命防衛隊員らが搭乗、武器類が積載されていた。革命防衛隊員は弾道ミサイルの操作などをフーシ派へ助言する役目を担っていた。同派へのイラン支援が鮮明な証拠と同紙は指摘している。

 フーシ派はサウジ南部の空港を攻撃するなど反撃した。サウジは2015年、イエメン内戦に介入、サヌアを占領したフーシ派攻撃に踏み切った。以来、フーシ派と、サウジの支援で樹立された暫定政府との内戦が続いた。22年に停戦が成立したが、実際はフーシ派の後ろ盾であるイランと暫定政府を支援するサウジとの「代理戦争」だった。


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