-
2025/03/21 佐々木伸
か細く維持されてきたガザの停戦合意が事実上崩壊した。政権を死守するためいったん離脱した極右政党を復帰させるためのネタニヤフ首相の「大博打」だ。浮かび上がるのは内政の危機を戦争ゲームで挽回しようという首相の姿だ。
-
2025/03/11 佐々木伸
パレスチナ自治区ガザのイスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘は早ければラマダン(断食月)明けの4月にも再開するとの見方が強まってきた。イスラエルが停戦合意の第2段階に移ることを拒否、ハマス側との対立が激化しているためだ。
-
2025/02/18 佐々木伸
トランプ大統領が「ガザ所有」構想の費用をペルシャ湾岸諸国に負担させようとしていることに、サウジアラビアのムハンマド皇太子が激怒。慌てた大統領がロシアのプーチン大統領との首脳会談のサウジ開催で懐柔しようとしたとみられる。
-
2025/02/07 佐々木伸
パレスチナ自治区ガザから住民を追い出し、米国が長期所有して「中東のリビエラ」にする、という米国のトランプ大統領の提案に国際社会が猛反発、米政府は釈明に追われている。唐突感あふれる非現実的なアイデアがなぜ表明されたのか、その背景を探った。
-
2025/02/04 佐々木伸
ロシアはシリア新政権との関係強化に躍起になっている。ロシアの対中東、対地中海戦略上、に重要な2つの軍事基地があるが、新政権側はロシアに亡命したアサド前大統領の引き渡しを要求、プーチン政権が対応に苦慮している
-
2025/01/20 佐々木伸
イスラエルとハマスの停戦合意は、ネタニヤフ首相による米国のトランプ氏へのご祝儀だろう。極右政党離脱による政権崩壊のリスクよりもトランプ氏を選択した形だが、数週間後には戦闘再開が必至な“偽装休戦”であることが濃厚だ。
-
2025/01/03 佐々木伸
シリアのアサド独裁政権の突然の崩壊は戦火にまみれた2024年の中東を象徴する出来事となったが、新年も地域の平和と安定は程遠いものになりそう。その台風の目は1月20日に就任するトランプ米大統領だ。
-
2024/12/10 佐々木伸
シリアのアサド独裁政権の崩壊は、反体制派が進撃を開始してからわずか10日余りの急展開だった。政変を仕掛けたとみられているのがトルコのエルドアン大統領。権力の空白が生まれたシリアの利権をめぐる新たな“グレートゲーム”が始まった。
-
2024/11/26 佐々木伸
ガザで、武装集団が国連などの人道支援トラックへの襲撃を繰り返し、食料や水を強奪する事件が相次いでいる。国際刑事裁判所(ICC)から戦争犯罪で逮捕状を出されたイスラエルのネタニヤフ首相にガザの治安悪化を止める考えは全くない。
-
2024/11/07 佐々木伸
トランプ氏のホワイトハウス復権が決まり、中東に不安と喜びが交錯している。イスラエルのネタニヤフ首相は狂喜し、サウジのムハンマド皇太子も歓迎。パスチナ人は「見捨てられる」と意気消沈気味だ。イランは包囲網が再び強まることを警戒している。
-
2024/10/19 佐々木伸
米大統領選の帰すうがイスラエルのネタニヤフ首相に握られている構図が鮮明になってきた。大統領選はイスラエルのパレスチナ人への攻撃をめぐってユダヤ系が支持、アラブ系が反対しているが、僅差で勝敗が決まる接戦州がこの影響をもろに受けるからだ。
-
2024/10/03 佐々木伸
イランがイスラエルに向け、弾道ミサイル180発以上を発射した。大半はイスラエルの防空網「アイアンドーム」と米艦船に撃墜されたが、イスラエルのネタニヤフ首相は反撃を宣言し、軍事大国同士の全面戦争に拡大する恐れが高まった。
-
2024/09/30 佐々木伸
イスラエル軍が親イラン民兵組織ヒズボラ指導者のナスララ師を殺害した。イスラエルはこれまで戦闘に歯止めが効かなくなるのを恐れ、同師を狙うことを控えてきたが、ネタニヤフ首相は一切のためらいを捨てた。戦闘拡大の道を選択した首相の思惑とは何か。
-
2024/08/02 佐々木伸
イスラム組織ハマスのハニヤ最高指導者の暗殺で、緊張が中東全域に高まった。イスラエルの対外特務機関モサドの暗躍が取り沙汰されており、背景には米国を紛争に引きずり込みたいイスラエルのネタニヤフ首相の思惑がありそうだ。
-
2024/07/29 佐々木伸
イスラエルのネタニヤフ首相は訪米し、バイデン大統領と民主党の次期大統領候補ハリス副大統領、加えて共和党候補のトランプ前大統領と会談して“三股外交”を展開した。だが、逆にガザ戦争の早期終結を迫られる格好となり、その窮地は深まった。
-
2024/07/09 佐々木伸
イラン大統領選挙の決選投票で、改革派のペゼシュキアン元保健相が当選した。その背景には、驕り高ぶった保守派が国民の怒りと不満をみくびったことがある。今後は新大統領と保守派の激しい権力闘争が予想される。イラン新政権の行方を展望した。
-
2024/06/20 佐々木伸
中東の大国サウジアラビアが中国の主導する中央銀行デジタル通貨プロジェクトへ参入が明らかになり、その真意をめぐってさまざまな憶測が飛び交った。浮き彫りになったのはサウジを牛耳るムハンマド皇太子の米中を手玉に取る究極の“サウジ第一主義”だ。
-
2024/05/29 佐々木伸
パレスチナ自治区ガザを無差別攻撃するイスラエルの国際的孤立が一段と深まってきた。しかし、ネタニヤフ首相は「外部から圧力や批判を受ければ受けるほど結束する」というユダヤ民族の特性を巧みに利用、政治生命の存続を図っている。
-
2024/05/21 佐々木伸
イランのライシ大統領がヘリコプター墜落事故で死亡した。強硬派でならした大統領の突然の不在が権力の空白を生むのは間違いなく、権力闘争が激化するとの見方が強い。ライシ以後のイランの行方を占った。
-
2024/04/24 佐々木伸
イスラエルとイランの軍事攻撃は、全面戦争を避けるように“手打ちのための攻撃”の色彩が強く、軍事大国同士の衝突拡大の危機は当面、回避されたようだ。今回の応酬で誰が勝利したのか、その収支を計ってみた。
|
|