日本の学童を支える体制
千葉市では休校に併せて子どもルーム(学童保育)も閉じた。子どもルームまで閉じれば、保護者の負担はさらに増す。そう考えれば、せめて保育所だけでも開けておくべきではないかと市が考えたとしても無理はない。
これは学童の職員の努力が足りないという話ではない。体制がそもそも学校とは違うのだ。
こども家庭庁が23年3月に公表した委託調査によれば、放課後児童クラブで月給制の常勤として働く放課後児童支援員の年間給与(賞与込み)は平均で約290万円である。時給制の非常勤の支援員は、年間840時間ほどの勤務で約100万円、平均年齢は57歳を超える。補助員は、その多くが非常勤である。
学校では、正規の教員が学級を持ち、組織として子どもを預かっている。一方、放課後や長期休業中の子どもの生活を支える学童は、短時間勤務の非常勤職員に大きく支えられている。
平時には回っていても、災害や感染症で社会が止まったとき、この体制で子どもを受け止め続けるのは難しい。これは現場への批判ではない。制度がそう設計されてきたのである。
日本の小さな子ども達の行き場がどれだけ狭いのか、今回の未曾有の大雨は、それを如実に示したのである。まずは緊急時・災害時のエッセンシャルワーカーの子ども達の居場所確保が最優先課題である。しかし、その枠を超えて、少子化の今だからこそ、子ども達が居場所を得る権利を再認識し、具体的な制度改革に乗り出すときではないか。

