「普段から激しいコンタクトプレーをしているので、最初はおっかなビックリでもYOKOHAMA TKMの選手たちがとても積極的で良い意味で圧倒されてしまいました。実際に『ラグ車』に乗って、体験して、車椅子ラグビーをスポーツとして楽しんでくれたことが嬉しくもあり印象的でした。過去にさまざまな体験会をやってきましたが、これほど賑やかだったことはありませんし、こんなに刺激を受けたこともありません」
「ウィルチェアーラグビーは障害者スポーツですが、今回のように健常者といっしょに楽しめるスポーツでもあると感じました。スポーツを通した交流が人と人との距離をぐっと縮めてくれたように思います」
なぜダイバーシティが重要なのか
ダイバーシティとは、一般的には年齢や性別、人種や国籍、価値観、思想、家庭環境、障害の有無など、人それぞれの異なる背景や状況の違いを受け入れ、それぞれの「違い」を尊重し、そこに価値を見出すことと考えられる。
企業であれば労働条件の違い等も含め、それぞれの個性を組織に活かして、多様化、複雑化する社会の中で競争力を高めようというような場合に使われる言葉だ。
では両チームにおけるダイバーシティ推進活動とはいかなるものか、本活動のプレスリリースから抜粋してみよう。
スポーツを通して障害者への理解を深め、心のバリアフリーの促進を図ると同時に、多様な個性を受け入れ、「違い」を尊重し、「違い」に価値を見いだせる人づくり、地域づくり、社会づくりを目指したダイバーシティ推進活動のパートナーシップを結ぶ運びとなりました。
本活動は2016年のリオデジャネイロ及び2020年の東京オリンピック・パラリンピック出場を目指す両チームが、相互理解を深め共に活動を伝え合うことからスタートし、小・中学生を対象に「YOKOHAMA TKM」&「横濱義塾」のスポーツ教室を開催し、実際に車椅子競技を体験することによって障害者への理解を図りたいと考えております。
(途中省略)スポーツマンシップの根幹は多様性を受け入れ尊重することにあります。両チームはスポーツ先進都市横浜から、スポーツマンシップを発信してまいります。
と記されている。
そもそもなぜスポーツでダイバーシティなのだろうか?
その答えはオリンピックの成立ちにある。
「スポーツを通して心身を向上させ、さらには文化・国籍など様々な差異を超え、友情、連帯感、フェアプレーの精神をもって理解し合うことで、平和でよりよい世界の実現に貢献する」(日本オリンピック委員会の「オリンピズム」に紹介されているピエール・ド・クーベルタンの言葉から抜粋 http://www.joc.or.jp/olympism/coubertin/)