省エネのキモ、『体感温度』
畳数をキチンと合わせ、最新の省エネタイプを買うと、一番安い電気代で冷房を楽しめるかというと、そうではありません。暑い外からエアコンのある部屋に入ってきてエアコン操作で一番しがちなのが、設定温度を下げてしまうことです。こうすると、エアコンがフル稼働し、風の温度が下がり、風量も上がるのですが、あっと言う間に電力消費が増えます。
この時の、消費電力を上げずに、涼しくなる方法があるのです。それは風量だけ上げ、『体感温度』を下げるのです。先に書きました通り、風量アップの消費電力は、少ないですからね。体感温度は、人間の肌が感じる温度で、その部屋の温度とは違います。人の肌は、汗で湿ったり、乾いたりするのですが、それも含まれた温度です。
例えば、28℃の部屋で、28℃の風に当たっても涼しく感じるのは、肌の水分の蒸発が促され、気化熱で肌の温度を下げるためです。
例えば、室温:28℃、湿度:60%。ここに0.5m/secの風が流れると、体感温度は24.6℃。4℃近くも低いわけです。これを使わない手はありません。また、体感温度は、湿度を下げても下がります。部屋温度は、それなりの温度でも、涼しくできるわけです。
上位機種モデルは
楽してランニングコストを削減できる
エアコンのラインナップは大きく3つに分かれます。上位モデル、下位モデル、そして中間モデルです。販売台数は、イメージ的に、3:3:4位の割合だそうです。価格的には、上位モデルは、下位モデルと約10万円の差があります。
何が違うのでしょうか? 各メーカーのカタログを読んでも分かりにくいのですが、端的にいうと、ユーザーが指示しても、一番過ごしやすい空気環境を、一番安価に実現する機能が付いているのです。先に、体感温度の話をさせて頂きましたが、これなども最上位機種なら指示しなくても調節してくれます。
いろいろな状況を把握して、毎回、的確な指示を出すのは大変なことです。これを自動でしてくれるのです。近しい例は、クルマのオートマ(オートマチック・トランスミッション)。マニュアルだろうが、オートマだろうが、クルマは走ります。
どちらが自在かと問われると、マニュアルですね。事実、オートマチック色が強くなってきたレーシングマシンでも、マニュアルモードは残っており、勝負所ではそれを使いますからね。