WEDGE REPORT

2015年10月18日

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 変更後は、電力買取額が現行の半分になる他、1キロワットごとの基本料金をソーラーパネル設置家庭にも課す、という。さらに、電力購入量が一定以下の家庭に対する電気料金を現行よりも引き上げる、という内容も含まれる。

 これに対し同州内に本社を置くソーラーパネルリース会社ソーラー・シティを始めとする企業、環境保護団体からは当然のことながら反対意見が提出された。ソーラー・シティは「電力会社の提案は州のソーラー事業者にとって壊滅的なもの」という激しいコメントを発表した。

 実際、カリフォルニア州に先立ってネット・メータリング変更を決めたアリゾナ州では、月に数十件あった新規のソーラーパネル設置が数件に減少したという。一般家庭にとって、ソーラーパネルを設置するメリットが新料金体制では消滅してしまうためだ。

現行システムでは持続可能性がない

 また環境保護団体からも「サステイナブルなエネルギーを供給することは地球温暖化の面から見ても必要不可欠なのに、電力会社は利益のみを求めてソーラー発電潰しに乗り出した」と糾弾の声が上がっている。消費者団体からは「複雑な料金体系を導入するには多大なコストがかかり、そのしわ寄せは消費者に来る」との懸念の声もある。

 しかし電力会社からすれば、ピーク時の高い料金でソーラー発電の電気を買取り、夜間の安い電力供給の増大に備える、など現行のシステムは電力会社の負担が大きい。現行のシステムのままでソーラー発電が増え続ければ、いずれ電力会社は大幅な赤字を抱える可能性がある、という。

 意見書は10月5日から公聴会にかけられ、遅くとも来年前半には結論が出される予定だ。世界でも最大級のソーラー発電件数を誇るカリフォルニアの決定は、全米はおろか世界中の電力会社のソーラー発電への扱いのスタンダードとなる可能性があり、その結果に注目が集まっている。

  
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