2020年11月25日(水)

J-POWER(電源開発)

2015年11月20日

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竹内 石油と天然ガスは中東に多く偏在するため、取引が政情不安の影響を受けやすいのです。しかし石炭は多くの開発途上国にも賦存し、その国の発展を支えることになるでしょう。温暖化対策を理由にそれを止めることは現実的には難しい。東日本大震災後、LNG(液化天然ガス)の価格高騰が日本の貿易収支を圧迫しましたが、代替手段を有しているか否かも調達交渉に影響します。

地域別 石炭需要の見直し(新政策シナリオ)
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日本の技術で世界を変える
クリーンコール発電の可能性

石河 これまでのお話を伺って、石炭が欠かせない資源であることを知れば知るほど、その環境対策が気になりました。

村山 石炭火力というと、昔の黒い煙のイメージをもたれがちですが、環境技術の向上には早くから最大限の努力を払っています。神奈川県横浜市の磯子火力発電所では、SOX(硫黄酸化物)、NOX(窒素酸化物)、煤じんの排出量を主要先進国と比較して1桁低いレベルに抑制し、LNG火力並みのクリーンな石炭火力発電所を実現しています。また、USC(超々臨界圧)技術の導入により、蒸気タービンの温度と圧力を高めることで発電効率を上げ、石炭の使用量を減らしてCO2の排出を抑えています。日本はこの技術で今、世界のトップにいます。

竹内 J-POWERの磯子火力発電所は世界最高水準の発電効率を持ち、厳しい環境規制をクリアしたクリーンな石炭火力として、世界中の電力関係者に知られていますね。私もよく海外で「ISOGOは見たか?」などと逆に聞かれます。

石炭火力発電のCO2削減ポテンシャル
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村山 それはうれしいですね。現在はUSCのさらに上の発電効率が望めるA-USC(先進的超々臨界圧)や、石炭を可燃性ガスに変換してガスタービンで発電し、加えてその排熱を利用して蒸気発電も行うIGCC(石炭ガス化複合発電)、さらにはこれに燃料電池も組み込んだトリプル方式のIGFC(石炭ガス化燃料電池複合発電)といった先端技術の開発を進めています。

また、大気中に放出される前の段階でCO2を取り除き、そのまま地中深くに埋めてしまうCCS(CO2回収・貯留)技術もあり、これらが実用化すると、CO2フリーの石炭火力発電所が出現する可能性も出てきました。

当社と中国電力は共同で今、先進的クリーンコール技術の実現を目指す「大崎クールジェンプロジェクト」に広島県で取り組んでいます。現在は酸素吹*IGCCの建設工事中で、2016年度には実証試験を開始する予定です。 
*酸素吹=石炭ガス化のために酸素を使用する方式

建設中の「大崎クールジェン」実証試験プラント(広島県大崎上島町)
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竹内 日本はその技術力で、世界規模での温室効果ガス削減と経済成長の両立に貢献する道を模索すべきだと思います。仮に現時点で日本が持つ最高の発電効率を、中国、インド、アメリカの石炭火力に適用した場合、日本の年間CO2総排出量を上回る15.2億トンもの削減効果があるという試算もあります。その技術力で、ぜひ現実に即した「正しい夢」を見させていただきたいですね。

村山 はい、世界を変える気構えで「エネルギーと環境の共生」に臨みます。

石河 本日はありがとうございました。
 

USC :Ultra-Super Critical / A-USC:Advanced-USC
IGCC:Integrated Coal Gasification Combined Cyc
GFC :Integrated Coal Gasification Fuel Cell Combined Cycle
CCS :Carbon Capture & Storage
 

記事に登場した「磯子火力発電所」「大崎ク―ルジェン」の様子は
こちらからご覧になれます

[磯子火力発電所]
20歳の論客 山本みずきが視るエネルギーの未来
最先端「石炭火力」の現場から

[大崎クールジェン]
エコノミスト永濱利廣氏が見た「革新的低炭素石炭火力」の未来
世界の経済と環境に貢献する技術


提供 J-POWER(電源開発)