デパートなど大手の販売店
商業地区のミッドタウン周辺は比較的公衆トイレ事情が良く、ブルーミングデールズやメイシーズなどのデパートメントストア、コロンバスサークルにある巨大ショッピングビルのタイムワーナービル、グルメスーパーのホールフーズなどにも、きれいに管理されたトイレがある。
またセンチュリー21やバーリントン・コートファクトリーのような大手アウトレット系の店、このところ店舗数がかなり減ったが大手書店のバーンズ・アンド・ノーブルなども、店内に一箇所はトイレがあるので重宝する。
ただしいずれも店の都合で、清掃中などは締め切ってしまうので、あまりギリギリになってから駆け込まないよう注意が必要だ。
グリニッジビレッジ、ソーホー周辺では
これが大きなビルの少ない南のほうに下がると、かなり場所が限定されてくる。ワシントン広場の周辺、ソーホー周辺などは観光客にも人気のエリアだが、公衆トイレらしきものはほとんど皆無。お店に入って借りるしかない。
カフェやバー、レストランなどには、必ず入り口に「Restroom for customers only」(お手洗いは顧客専用)と書いてあるので、どうせならちょっと入ってみたいお店を選ぼう。混みあう時間でなければ、コーヒー一杯、ビール一杯でも嫌な顔をされることはない。またニューヨークの多くのレストランやバーでは、夕方4時から7時くらいまでHappy Hoursがあり、ビールやカクテルを割安で飲める。観光中のトイレ休憩に利用するのにお奨めだ。
テイクアウト用の店はトイレがないところも多く、マクドナルドなどの大手ファーストフードにはトイレがあるが、場所や客層によってはあまり清潔ではないこともある。
スターバックスが市内中に出来たときは、トイレ難民の救世主となったけれど、昨年くらいから、たとえ顧客でもトイレを使わせないスターバックス支店も増えてきた。だからトイレ目当てなら、コーヒーを買う前にまずトイレを確認したほうが良い。
子供連れなら、聞いてみる
日本のように、トイレつきのコンビニストアという便利なものは、ニューヨークにはない。そもそも日本のような形態のコンビニストアというものがマンハッタン内ではほとんどなく、コンビニ元祖のセブンイレブンなども品揃えはかなり貧相だったりする。
その代わりにDuane Readeなど大手のドラッグストアが、最近ではサンドイッチ類などの食料品まで扱うようになってきて、市民にとっては便利な存在だが、残念ながらここにもトイレはない。同じドラッグストアでもCVSチェーンは、お年よりや子供を同伴していると、従業員用のトイレを貸してくれることもある。
「May we use the restroom?」(お手洗い使えますか?)と聞いてみること。
ホテルならよほど小さな個人経営でもない限り、ロビーにトイレがある。ただし地下などわかりにくい場所にある場合、または鍵を借りなくてはならないこともあるので、警備員やコンシェルジュなどに「Where is the restroom?」(お手洗いはどこですか?)と聞いたほうが良い。
ちなみにアメリカ英語でtoiletというと便器そのものを指すのでrestroomや bathroom あるいはmen’s room, ladies’ roomという言い方のほうが一般的だ。