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2019/01/25 樫山幸夫
領土問題で進展がなかったことには大いに失望した。国益を損なう安易な妥協が避けられたことには安堵した。今月22日、モスクワで行われた安倍首相とプーチン大統領との会談は、北方領土問題に関して、現状の打開をもたらすには至らなかった。日本側が「2…
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2019/01/15 樫山幸夫
トランプ米大統領弾劾の可能性が昨年の中間選挙後、いっそう現実味をもってささやかれている。民主党が下院で多数を奪還したたことが、その背景にある。そういう事態が現実になるのだろうか。
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2018/12/18 樫山幸夫
言葉は政治家にとって命にも等しい。人の心をとらえる弁舌で語りかけ、説明責任を果たすー。それができなければ、器量、資質を問われる。河野外相が、先日の記者会見での自らの不作法を謝罪した。遅きに失したというべきだが、愚弄されたメディア、憤慨した…
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リメンバー〝リメンバー・パールハーバー〟
2018/12/06 樫山幸夫ワシントンDCの日本大使館旧館ロビーに数年前まで、一台の時代がかったタイプライターが置かれていた。日米が先端を開いた真珠湾攻撃の際、米側に手交された交渉打ち切り通告の作成に使用されたともいわれている。
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2018/12/03 樫山幸夫
「2島返還」の可能性がいよいよ濃厚になってきた。12月1日、ブエノスアイレスで会談した安倍首相とロシアのプーチン大統領は、河野太郎、ラブロフ両外相を平和条約交渉の「責任者」とすることで合意。これは、「2島返還」を念頭においており、両外相を…
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2018/11/24 樫山幸夫
マルクス、エンゲルスの「共産党宣言」を模倣して「北方領土問題の現状を形容すると、こうなるだろう。「妖怪が日本国内を徘徊している。2島返還論という妖怪が」―。
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2018/11/17 樫山幸夫
トランプ米大統領とメディアの対立は来るところまで来たようだ。中間選挙翌日の記者会見で執拗に食い下がったCNNテレビの記者に大統領が激怒、ホワイトハウスの記者通行証を無効にしてしまった。CNNは撤回を求めて提訴、裁判所は訴えを認める決定を下…
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2018/11/10 樫山幸夫
中間選挙を受けて、米国ではちょうど2年後に行われる次期大統領選への動きがにわかに活発化しそうだ。中間選挙が終わったばかりなのにと思いたくもなろうが、むしろ終わったからなのだ。次のリーダー選びに名乗りをあげている〝候補者の候補者〟は、中間選…
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2018/10/20 樫山幸夫
記者の〝亡命先〟、米国のトランプ大統領は、サウジへの武器売却や対イラン包囲網などを考慮してか、歯切れの悪いコメントを繰り返している。日本政府はといえば、「われ関せず」の態度を露骨に示している。国連安全保障理事会常任理事国入りをめざすにして…
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2018/09/27 樫山幸夫
トランプ大統領が連邦最高裁判事に指名したブレット・カバノー氏(53、現ワシントンDC巡回区控訴裁判所判事)にセクハラ疑惑が持ち上がっている。同氏から、過去に性的暴行を受けたという女性が実名で名乗り出でて、疑惑の内容を詳細に暴露した。別な女…
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2018/09/15 樫山幸夫
安倍晋三首相は記者会見で直接国民に語りかけることをせず、防災担当大臣など何をしているのか、どこにいるのかすらわからなかった。非常の時、国民に状況を的確に説明し、動揺を抑えることは指導者に求められる役割、資質であろう。政府は怠慢だったなどと…
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2018/08/31 樫山幸夫
女性スキャンダルは、関係のあったポルノ女優に多額の口止め料を払っていたという。合衆国大統領のすることかと呆れる低次元の話だが、過去数十年にわたってアメリカの政治をさかのぼってみれば、大統領をふくむ有力政治家が失脚寸前まで追いつめられたり、…
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2018/08/17 樫山幸夫
「ポスト6・12」フィーバーは終焉を告げたようだ。シンガポールで行われた米朝首脳会談後の期待と興奮は、北朝鮮が核を廃棄するどころか、継続しているという疑惑が浮上するにいたって一気に冷め、状況は首脳会談以前に戻りつつある。
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2018/07/25 樫山幸夫
マタ・ハリ、ジョセフィン・ベーカーなどと聞くと、「女スパイ」、「女諜報員」を連想するかもしれない。そういう伝説のスターはともかく、今の時代においても、その分野での女性の跳梁、活躍はなお盛んなようだ。
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2018/07/14 樫山幸夫
北朝鮮の核開発をめぐる先週末の米朝協議は、「重要な分野で進展があった」というポンペオ米国務長官の説明とは裏腹に、激しい対立の場となったようだ。
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2018/06/20 樫山幸夫
トランプ大統領はどうやら、〝宥和主義〟の陥穽から抜けきれなかったようだ。いや、宥和主義などというたいそうなことではなかったろう。結果など二の次、ただただ「スペクタクル」(米の各メディア)を実現させることだけが目的だったのではないか。
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2018/06/07 樫山幸夫
ロバートF・ケネディ氏といっても、今の若い人には、なじみが薄いかもしれない。暗殺されたジョン・F・ケネディ米大統領の実弟といえば、「そうか」と思う人もいるだろう。兄の政権で司法長官をつとめ、その死後、遺志を継ごうとしたものの、大統領選の最…
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2018/05/31 樫山幸夫
トランプ米大統領が5月24日、いったん中止する意向を表明、しかし翌日には手のひらを返したように再び実現への期待感を表明した。あっけにとられながら展開を見守っている人も多かろう。こうなれば、政治的な駆け引きというより、もはや児戯に等しい。
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2018/05/11 樫山幸夫
4月の南北首脳会談、6月12日に予定されている米朝首脳会談など、朝鮮半島情勢が劇的な展開を見せるなか、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が「ノーベル平和賞を受賞する」と考えている人が、世界に少なからずいるというから驚いた。
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2018/04/26 樫山幸夫
4月27日には南北首脳会談、来月以降には初の米朝首脳会談が予定されている。こうした重要な機会に、当事者の米国や韓国、日本はじめ国際社会が、宥和主義の〝陥穽〟に落ち込んでしまう恐れはないのか。
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