使えない上司・使えない部下

2017年9月1日

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上司が変われば、状況は変わるかもしれないじゃないですか

小山甚一社長

 私の父が先代の社長になるのですが、終戦直後に、実はある会社の労働組合の役員をしていたのです。最後は、解雇になってしまいました。その後、父は当社の社長になったのです。だから、労組のことを頭ごなしに否定しない。働く人のことを客観的に見ることができたのかもしれませんね。私も、そんな父から遺伝しているものがあるのかもしれないと思います。

 私は以前、社長をクビ(解任)になっています。オーナーであった父から、「お前はダメだ」と解任されました。社長をしていた父が、社長を私に譲ったのですが、父の路線と私が目指す方向が違ってしまったからなのでしょう。

 父は、教習所は教育機関という位置づけで、交通安全などの教育をしっかりとしないといけないと考えていました。私もそのようなことを心得ていましたが、一方で業績を上げないと話にならないと思っていたのです。

 当初、父は「お前の好きなようにやってみろ!」と言っていました。私はその言葉をそのまま受け入れ、自分の路線でどんどんと進めました。父に報告をすることは、ほとんどしなかった。業績がよかったから、天狗になっているところがあったのかもしれません。
 
 ある日、父に呼ばれ、「お前は社長をやめろ。副社長にする」と突然告げられました。42歳の時でした。ショックでしたね。挙句に、「現場のことには関わるな」と言われました。やることがないのですよ…(苦笑)。父は社員に優しいのですが、私には厳しかった。

 当時のことを知る知人と今、話すと、この時期に社長を解任されたことが実はよかったのではないか、と言われます。天狗になっていた私の鼻を、父はへし折ってくれたのかもしれません。

 その間、私は、腐りませんでした。いつの日か、社長に戻ったときのことを考えていました。会社員で、腐ってしまう人がいるでしょう。「上司が、自分の考えを聞いてくれない」「俺はもっと力があるのに、会社が認めてくれない」とどんどん悪く考えてしまう。自分で、自分を腐らせてはダメですよ。

 現在の上司とそりが合わなかったとしても、スタンスを変える必要はない。上司が変われば、状況は変わるかもしれないじゃないですか。今のまま、そのスタイルを継続するほうがいい。「上司が認めてくれない」なんてことで、辞めるのは惜しい。プラス思考になるべきです。いずれ、状況は変わりますよ。

 時代は、動いています。会社も経営者も社員も、その流れに乗って柔軟に変わってゆけるように、頭はやわらかくしておきたいですね。そのためにも、私は本職である会社の経営とは別に、個人的な趣味でバー(「バー青山R40」)をもっています。月に2~3回、ゲストが来てライブをしたりもします。ここで、いろいろな出会いがあります。会社とは違う空気を吸えるから、いいですね。

  
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