中島恵の「中国最新トレンド事情」

2018年5月29日

»著者プロフィール
著者
閉じる

中島恵 (なかじま・けい)

ジャーナリスト

1967年山梨県生まれ。新聞記者を経てフリージャーナリスト。主な著書に『中国人エリートは日本人をこう見る』『中国人の誤解 日本人の誤解』(ともに日本経済新聞出版社)、『爆買い後、彼らはどこに向かうのか?』(プレジデント社)、『なぜ中国人は日本のトイレの虜になるのか?』『中国人エリートは日本をめざす』(ともに中央公論新社)、『なぜ中国人は財布を持たないのか』(日本経済新聞出版社)、『中国人富裕層はなぜ「日本の老舗」が好きなのか』(プレジデント社)『日本の「中国人」社会』(日本経済新聞出版社)などがある。

 食べ始めて1時間ほどしたところで、カラオケやダンスタイムが始まった。思い思いに歌ったり踊ったり、席を交換しておしゃべりを楽しんだ。他の個室にお客はなく、この日は私たちの貸し切り状態。いくら騒いでも構わないし、無礼講だ。最後にお土産をもらい、農家レストランが手配してくれたクルマに分乗してホテルに送ってくれる、というサービスつきだった。

ダンスタイムなどもある

国内でも海外でも“田舎”へ目が向く中国人

 今、中国では、このようなプチ農家楽を含めて、宿泊を伴う農家楽も大流行しており、魚釣りやハイキング、お花見、川遊び、野菜の収穫、動物とのふれあいなどのアクティブティが用意されているところもある。2017年の統計によると、中国での国内旅行者はのべ約48億人(1人当たり1年に平均3.7回)にも上っており、旅行熱は高い。

 国内旅行だけでなく海外に出かける際も、都市だけでなく農村に足を延ばす傾向があるという。私はインバウンドの取材もしているが、訪日中国人は東京、名古屋、大阪など、すでに何度も出かけている大都市だけでなく、まだ行ったことのない地方への関心が高まっていることをひしひしと感じる。とくに、中国では見られない日本の砂浜など海岸や、北海道の大雪原、森林浴、日本の民家への宿泊などに興味を持っている。

 彼らの目は国内でも海外でも“田舎”へと向いているのだ。ちょっと気分を変えて、このように2~3時間滞在するプチ農家楽もそのひとつだろう。私は仕事の関係者と一緒に出掛けたが、思いがけず、彼らが仕事上ではあまり見せないリラックスした顔も垣間見ることができた。

  
▲「WEDGE Infinity」の新着記事などをお届けしています。

関連記事

新着記事

»もっと見る