これだけの投資を集められるのは、チーム・リキッドがそれだけの実力を備えているためだ。リキッドは昨年総額で1100万ドルの賞金を稼ぎ出した人気eスポーツチームで、5人の世界でもトップクラスのスタープレイヤーを抱える。なんとチームのロゴの入ったゲーム用ハードウェアを始め、Tシャツ、キャップなどのファッションからスポーツウェア、アクセサリーまで販売している。パートナーには有名ゲームソフトウェア会社も名を連ねており、まさにチームとして様々なビジネスを展開しているのだ。
ゲーム会社にとってもeスポーツの隆盛は好ましい現象だ。プロゲーマーが驚くべきテクニックでゲームを競うことで、そのゲームソフトの売り上げにつながる。米国だけでも昨年1年間でゲームコンテンツの売り上げは290億ドルに達している。最近はスマホゲームに押され気味、とは言えビデオゲーム人気はまだ健在であり、eスポーツがそれをさらに後押しする傾向にある。
2028年のロサンゼルス五輪で種目として採用されるか?
現在注目されているのはeスポーツがオリンピック競技として認められるのではないか、という点だ。もし2028年のロサンゼルス五輪で種目として採用されるようなことがあれば、eスポーツ人気は一気に爆発する可能性もある。
オタクゲーマーが一心不乱にキーボードを叩く姿を見て面白いのか?という疑問もあるかもしれない。しかしゲームショーは派手な音楽とノリの良い司会、ストリートファッション風のユニフォームに身を包む選手などで、アニメショーにも似た独特の雰囲気を持つ。多くの若者がプロを目指す、これからの人気職業分野の一つとして成長を続けている。
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