2024年12月23日(月)

From LA

2018年11月5日

 eスポーツとは家庭で遊ばれているようなビデオゲームを世界中のプロゲーマーが競い、それをショーとして見せる、というものだ。現在ではコミコンなどの会場でeスポーツのトーナメントが行われたり、ビデオ配信を通して実況中継が行われるなど、世界中でファンが増加している。

10月28日、ドイツ・ハンブルクで行われたeスポーツイベント「ESL One Hamburg 2018」(AFLO)

 マーケットリサーチ会社、Newzooによると「eスポーツをたまに見る」「熱狂的ファン」という人を合わせた数字は毎年2桁以上の増加を見せており、2019年には「たまに見る」「熱狂的ファン」を合わせるとその数は4億人を突破する見込みだという。またメディアの放映権、トーナメント入場料、オンライン広告、スポンサーなどを合わせた経済規模も2014年には2億ドル程度だったが2019年には5倍近い10億ドルを超える数字が見込まれている。

 実際にeスポーツは野球、バスケットボールなどの一般的なスポーツの試合と遜色ないほどの視聴者を集めている。昨年行われた「リーグ・オブ・レジェンド」というeスポーツイベントの世界チャンピオン決定戦はネットを通して世界中で8000万人が視聴した。この人気ぶりから今年7月には米国テレビネットワークのESPNとディズニーがeスポーツリーグの放映権を数年間契約で結んだ、と話題になったほどだ。

 選手集めもプロスポーツ並みになっている。米バスケットボールのNBAは傘下にバスケットボールをテーマにしたeスポーツのリーグを持ち、今年はその選手の「ドラフト選考会」まで開催された。一般のスポーツと同様、米国では高校や大学でeスポーツクラブというものも生まれ、そこからプロとして金を稼ぐプレイヤーも登場している。

マイケル・ジョーダンも参入

 そこに投資家として参入が発表されたのが、バスケットボールのレジェンド、マイケル・ジョーダン氏だ。ジョーダン氏は「チーム・リキッド」というeスポーツリーグを有するaXiomatic社に投資家、オーナーの一員として加わる、という。aXiomatic社には既に同じくバスケットボールのレジェンドの一人、マジック・ジョンソン氏もオーナーとして加わっており、1992年のオリンピックで「ドリームチーム」のメンバーとして活躍した2人が今度はeスポーツチームオーナーとして名を連ねることとなった。

 今回発表された投資ラウンドには資本家のデビッド・ルーベンスタイン氏、NBAゴールデンステート・ウォリアーズのオーナーであるピーター・グーバー氏などの大物も参加しており、投資総額は2600万ドルと発表された。


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