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2020年10月18日

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係争地ナゴルノ・カラバフ地域をめぐり戦闘中のアルメニアとアゼルバイジャンは17日、18日午前0時から停戦することで改めて合意したと発表した。しかし双方は、人道的停戦の発効から数分後に違反行為があったとして互いを非難している。

アルメニア防衛省の報道官によると、アゼルバイジャンは停戦開始から4分後に砲弾やロケット弾を発射した。

アゼルバイジャン側はその後、停戦合意に違反したのはアルメニアの方だと反論した。

両国は10日にロシアの仲介で一時停戦に合意したものの、17日には合意違反があったとする主張を繰り広げていた。

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両国は9月27日、係争地ナゴルノ・カラバフ地域をめぐり、近年で最大規模の武力衝突を起こした。これまでに数百人が死亡している。

同地域はアゼルバイジャンの一部として国際的に認められているが、アルメニア系の住民が実効支配している。

旧ソビエト連邦を構成していた両国は、ナゴルノ・カラバフ地域をめぐって1988~1994年に戦争となった。停戦に合意したが、問題の解決には至っていない。

今回の戦闘は、1994年の停戦以降で最悪の事態となっている。双方が相手に非があると主張し合っている。

新たな停戦合意

アルメニアとアゼルバイジャンは17日、18日午前0時から人道的な停戦をすることで改めて合意したが、詳細はほとんど明らかにされなかった。

アゼルバイジャンの外務省はこの決定について、欧州安全保障協力機構(OSCE)のミンスク・グループ議長国のアメリカ、フランス、ロシア各国首脳の声明に基づくものだとした。同グループはナゴルノ・カラバフ地域をめぐる紛争を仲裁するために1992年に設立された。

アルメニア外務省の報道官も同様の声明をツイートし、係争地における「停戦と緊張緩和」にむけた取り組みを歓迎すると付け加えた。

10日の停戦合意を仲介したロシアのセルゲイ・ラヴロフ外相は両国に対し、先の合意を「厳密に順守」する必要があると伝えた。

フランスのエマニュエル・マクロン大統領もロシアに同意し、停戦が続くかフランスは「注視する」と述べた。

双方が互いを非難

「敵国(アゼルバイジャン)が(18日)午前0時4分から2時45分までの間に、北方向に砲弾数発を発射し、同午前2時20分から2時45分の間に南方向にロケット弾数発を発射した」と、アルメニア国防省の報道官はツイートした。

アルメニア外務省は同日、アゼルバイジャンが停戦合意に違反したのはこれで2度目で、合意順守に「必要なあらゆる措置」を現場で実行すると述べた。

一方のアゼルバイジャンは17日、 ナゴルノ・カラバフ地域の戦線から100キロ離れている同国カンジャにミサイル攻撃があり、少なくとも13人の民間人が死亡し、45人が負傷したと、アルメニアを非難していた。

アゼルバイジャン外務省は声明で、アルメニアが「民間人を意図的かつ無差別に標的にした」と非難した。18日朝にも攻撃があったと主張している。

これに対してアルメニア国防省の報道官はフェイスブックに、ナゴルノ・カラバフ地域の惨状が映っているとする動画を投稿。アゼルバイジャン軍が同地域のステパナケルトなどで民間人をミサイル攻撃していると非難した。

(英語記事 Armenia accuses Azerbaijan of violating new truce

提供元:https://www.bbc.com/japanese/54588037

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