2024年5月6日(月)

BBC News

2024年4月26日

英国防省は25日、王立海軍の駆逐艦が、イエメンの反政府武装組織フーシ派が発射したミサイルを撃墜したと発表した。

発表によると、駆逐艦「ダイヤモンド」は24日、アデン湾で商船を護衛中、飛翔体に向かって対空ミサイル「シーヴァイパー」を使用した。

同艦は現在、フーシ派による船舶への攻撃を抑止するため、この海域に配備されている。

イギリスのグラント・シャップス国防相は、「ダイヤモンド」の乗員が「罪のない命を救い」、船の航行を守ったとして感謝した。

また、「イギリスは今後も、イランが支援するフーシ派による、各国の船員の命を奪っている、商船への危険な攻撃に対する国際的な対応の最前線にいる」と述べた。

シャップス国防相は英紙タイムズの取材で、王立海軍の軍艦がミサイルを撃墜したのは、1991年の湾岸戦争以降で初めてだと明かした。

イランの後ろ盾を受けるフーシ派は、イエメン国内で首都サナアを含む広い地域を支配している。また、パレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスを支持しており、ハマスとイスラエルとの戦闘が続く中、イスラエルや西側とつながりがあると自分たちがみなす船を攻撃している。

この影響で多くの商船が、世界で最も多く利用されてきた紅海ルートを回避。世界のサプライチェーンが妨害され、コストの高騰を招いている。

フーシ派は24日、アデン湾でアメリカの輸送船マースク・ヨークタウンと、米海軍の駆逐艦を攻撃したと主張した。

英国防省は、紅海とアデン湾における「ダイヤモンド」の配備は、フーシ派の攻撃に対するイギリスの広範な対応の一環だと述べた。

これには、イエメンへの武器の密輸を阻止することや、フーシ派のメンバーに対する制裁、フーシ派の軍事目標に対して適切な攻撃を行うことなどが含まれている。

「ダイヤモンド」は昨年12月と今年1月にも同海域で活動し、フーシ派勢力による3回の攻撃を受け、ドローン(無人機)9機を破壊することに成功した。

それ以前には別の駆逐艦「リッチモンド」が配備されており、紅海でドローン2機を撃ち落としている。

イギリスとアメリカは1月11日以降、イエメン国内のフーシ派の拠点を何度か空爆している。

これを受け、フーシ派は両国と関係のある船主や運航会社の船舶を標的にしている。

(英語記事  Royal Navy destroyer HMS Diamond shoots down missile fired by Houthis in Yemen

提供元:https://www.bbc.com/japanese/articles/ce5l754jegmo


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