熊本のホテルキャッスルの「桃花源」は四川料理の名店である。日本の四川料理の父、陳建民の高弟、斉藤隆士さんの店。熊本城の脇に「桜の馬場 城彩苑」という飲食店や土産店の集合施設が昨年出来たのだが、そこに斉藤さんのプロデュースで開いたカジュアルな店が夢あかり。新しい太平燕があるというのだ。
本来、福建料理から発した料理が四川料理のアレンジでどうなるのかと思ったが、これが面白かった。そのまま食べていると、違和感のない太平燕。つまり、チャンポン、あるいは海鮮麺と呼ぶような中華の麺が春雨に代わったような味わい。ふつうに美味しい。そこに、お好みでと添えられた辛味噌だれを加えていくと、劇的に四川へと変わる。四川の刺激の魔味へと。
テイクアウト出来る、太平燕(や麻婆豆腐、エビチリ)の揚げパンなんて冗談っぽいものも楽しい。文化が変容していく様を実感し、お腹も満ちる。
さて、次世代のソウルフードは?
■喜楽食堂
肥薩おれんじ鉄道水俣駅下車、徒歩約12分
水俣市浜町1-2-9
☎0966(62)2629
営業時間/8時30分~10時(朝食のみ)、10時~15時、17時~21時
定休日/土曜
■水光社 レストラン
肥薩おれんじ鉄道水俣駅下車、徒歩約7分
水俣市古賀町1-1-1 水光社本店3F
☎0966(63)2121
営業時間/9時30分~19時
■肥後めしや 夢あかり
熊本城周遊バス「桜の馬場 城彩苑」下車すぐ
熊本市中央区二の丸1-14 桜の馬場 城彩苑 桜の小路
☎096(355)2233
営業時間/11時~22時(平日は16時30分~17時30分クロ-ズ)
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