結論は、アフガン戦争は無益だったということです。成功しても失敗しても戦略的に価値が低く、「帝国の墓場」と呼ばれている地域に対して、タリバンがオサマ・ビンラディンを匿ったというだけの理由で、米国は、国力を傾けて介入したのです。
しかし、その間、アフガニスタンに自由と民主主義をもたらそうとした米国の善意的努力は本物であり、その成果は、現在カブールの周辺で女子学生が嬉々と学校に通っていることからも覗えます。オサマ・ビンラディン殺害で終わった軍事介入も、アフガンの民主化も、国際政治のパワーポリティークとは無関係なアメリカ的伝統のなせる業なのです。そして、その反動としてのアジア復帰は、それこそ “A New Great Game” に目覚めたものと言えるでしょう。
■「WEDGE Infinity」のメルマガを受け取る(=isMedia会員登録)
「最新記事」や「編集部のおすすめ記事」等、旬な情報をお届けいたします。