興味深いのは、中国をpugilist(プロのボクサー)に例え、ノックアウトパンチによる勝利への誘惑を断ち切る自制が中国には必要だと指摘している点です。この点、今のところ、中国は自らを良くコントロールしているように見えます。
ワシントンに行って気付くのは、中国側の対日宣伝戦の用意周到さです。多くの米国人が、尖閣に関する中国のプロパガンダを信じつつあることです。驚いたことに、今回の日中対立は、「国有化」という日本政府の「挑発」に端を発したものだと、米国人が理解していたことです。
ホームズは、上記論文で、尖閣について、中国のシャドーボクシングを止めさせ、「中国側が最初に挑発する形のゲーム」に持っていくことの重要性を示唆していますが、果たして日本政府は、それを実行できるでしょうか。
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