「ノミニュケーション」が若手社員を伸ばす!
こうして成績を伸ばし始め、早川は現在、2年目の営業マンたちの研修トレーナーとしても活躍している。そんな彼には、読者へ伝えたいことがあるという。
早川氏が愛用する手帳。その付け方は先輩たちから学んだという。
「人間って面白いもので、自分の何かを変えよう、仕事のスタンスを変えよう、などと思っても、なかなかできないんです。むしろ、そんなことがすぐできたら、誰でもよくなれます。そんな時はどうするか。すごいと思う先輩のやり方を、そっくりそのままマネてみるんです。私も、例えば手帳の使い方を全部、マネさせていただいたことがあります」
他者の“考え”や“事情”や“行動”を知る、それは何も、お客様だけを見ていればよいわけではない。会社のデキる先輩の行動原理を知ることも、お客様を見ることと同様に大事なことなのだ。
「実は私がお酒の会社に入ったのは“飲む”って素晴らしいコミュニケーションツールだ、と考えたからなんです。例えば、何かやりたいことがあったら、一人で考えるより、少し勇気はいるかもしれませんが、先輩や経験者に相談するのが一番いい。そこから“一緒にやりましょう”という話になるかもしれない。実は、日本全国のサラリーマンが少しだけ勇気を出して、先輩や後輩に『一緒に飲みに行こうぜ』と一声かければ、それでどれだけ良い社会になるだろう、などと思っているんですよね」
※文中敬称略