2024年11月22日(金)

ReSET

2013年5月28日

 例えば、カナダ・ブリティッシュコロンビア州の公務員採用に関するサイトには、必要とされるコンピテンシーが列挙されている他に、最も重視されるインタビューについて模範例がビデオ映像で学べるようになっている。過去の成功体験についてどのように実現したかなどが問われており、民間での実務経験がないと相当厳しいのではないかと推察される。

 徹底的に公務員制度を見直すのであれば、1割削減ではなく、8割カットしてみたら変わるかもしれない。デンマークの市役所は正規の職員は少なく、多くのポストをアルバイト、または外部委託する。市議会も半数近くが市役所の局長が兼務、市議会議員専業は3割程度、残りは企業勤務、主婦、その他。これもアルバイトで、だから経費も安く済むし、知見もより広く集まるという。

 前述の英国も同様らしい。小さい省庁であるがゆえ、各省庁の権益よりも、国全体にとって必要な改革を行うべく省庁再編を行っている。ビジネス・イノベーション・技能省など。いずれも小さな人員で、ほぼ仕事は外に投げる。たいていの調査、政策立案も外のシンクタンクに投げて競わせる。

 産業がそれぞれ融合していることに加えて、国の仕事、産業の仕事の垣根さえ微妙な時代。学校教育も塾の方が公立小学校よりは相当ましな先生がいる時代。垣根を引く線を見直したらよい。それもちょっとではない、徹底的に。

◆WEDGE2013年5月号より

 

 

 

 

 

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