3月25日付ウェブ米Diplomat誌で、David H. Shinn元米駐エチオピア、駐ブルキナファソ大使は、習近平下の中国の対アフリカ政策は、胡錦濤時代と変わらないように見えるかも知れないが、実際にはより大きな難問に直面することとなろう、と述べています。
すなわち、アフリカ諸国全体との貿易量においては、中国はいまや米国を抜いて、世界最大の貿易相手である。援助量では、累積額において中国は米国には及ばないが、近年の援助量は米国を抜いたと推定されている。
54か国のアフリカ諸国のうち、中国承認国は50か国、台湾承認国は4か国に過ぎない。アフリカ全体で7つの国連PKO活動が行われているが、中国はそのうちの6つに対して1500人の兵士と警察官を派遣している。
中国はアフリカ人5000人に対し奨学金を出し、3万人のアフリカ人に技術訓練を行っている。アフリカ22か国に29か所の孔子学院を設立し、中国語や中国文化を教えている。
過去20年間に、中国はアフリカ各国との間で「ウィン-ウィンの戦略」を取ると称して、対アフリカ政策を強化してきた。実際には、中国の利益に適う次の4点がその中心である。
1)アフリカの一次産品、なかでもエネルギー、鉱物資源へのアクセスを確保すること
2)国連やWTOなど、国際会議の場においては、アフリカの友人たちからの政治的支持を確保すること