3)いずれはアフリカの台湾承認国を中国承認へと転換させること
4)アフリカ10億人がもつ市場価値に注目すること
アフリカ各国との二国間関係のみならず、アフリカの地域機構との関係も強化しようとしている。2000年には「中国・アフリカ協力フォーラム」を立ち上げた。
習政権が直面する中国とアフリカ諸国との間の問題点は何か。
1)中国とアフリカの貿易拡大につれ、両者の摩擦が増大している。例えば、タンザニアでは、2009年、外国人が首都において商店を所有することを禁じたが、これは、中国人を狙ったものである。中国の貿易商たちは中国商品を安価に売るため、現地製品は太刀打ちが出来ない。
2)アフリカ諸国の側から見れば、特に、資源・エネルギーに乏しい国々にとっては、中国との貿易は赤字の極端な不均衡を生み出している。
3)資源・エネルギーの豊富な国々との関係では、中国人労働者の移入とともに、環境問題、企業の社会的責任、労働者の安全、地域の労働規則の順守などの面で、中国内部に存在する弱点がそのままアフリカに持ち込まれている。
4)中国人が直面する危険は、アフリカでは増大しつつある。ナイジェリアでは数十人の中国人が誘拐され、スーダンでは十数人の建設労働者が殺害され、エチオピアでもエネルギー関係者9人が殺害された。