2024年8月28日(水)

BBC News

2024年8月28日

テニス女子の大坂なおみ(26)が27日、全米オープンのシングルス1回戦でエレナ・オスタペンコ(ラトヴィア)を破ってカムバックを果たし、感極まった様子を見せた。

元世界ランキング1位の大坂は、ニューヨークのフラッシング・メドウズで開かれる全米オープンを2018年と2020年の2度制覇している。2018年の優勝は、これまで4度経験しているグランドスラム(4大大会)制覇の最初だった。

昨年は全米オープンを、娘シャイちゃんを出産したため欠場。それでも観客席から観戦し、出場意欲を再燃させていた。

この日の試合は第10シードのオスタペンコというタフな相手との対戦だったが、大坂は6-3、6-2のストレートで、わずか63分で勝った。

勝利を決めると、大坂はタオルで顔を覆い、喜びと安堵(あんど)の涙を流した。

コートでインタビューを受けた際にも再び感情が込み上げた様子で、「退場するときは泣かないようにしていたのに」と話し、次のように続けた。

「去年、(米選手の)ココ(・ガウフ)のプレーを見ていて、またこのコートに立ちたいと強く思ったのを覚えている」

「運動能力的にも、体力的にも、可能なのかわからなかった。この試合でプレーし、この雰囲気に身を置けただけでも大きな意味がある。ありがとう」

大坂がトップ10選手に勝利したのは4年ぶり。今大会の前には、産休から復帰して以来、自分の体のような気がしないと話していた。

昨年7月にシャイちゃんを出産し、今年1月にツアーに復帰。以来、5月の全仏オープンでは優勝したイガ・シフィオンテクにあと一歩のところまで迫るなど、目を引くプレーも見せてきたが、どの大会でもベスト8以上の成績は残せていない。

次の2回戦では、全仏オープンで準優勝したことがあるカロリーナ・ムホヴァ(チェコ)と対戦する。

今大会の目標について聞かれると、大坂は「集中し続けること、よいプレーを心がけること、でも全体として大いに楽しむこと」と答えた。

また、「昨夜は娘が、寝る時間になっても寝ようとしなかった。長い時間、彼女を抱っこしながら、うわ、この子は完璧なタイミングを選んで寝ないことにしたなと思った」、「そうした時間は私にとってとても大事で、もっと持ちたいと願うばかりだ」と話した。

最長試合時間を更新

この日の男子シングルス1回戦では、ダン・エヴァンス(34、イギリス)が、5時間35分という試合時間の大会最長記録を更新する熱戦の末、カレン・ハチャノフ(ロシア)に勝利した。スコアは6-7(6-8)、7-6(7-2)、7-6(7-4)、4-6、6-4だった。

エヴァンスは最終セットを0-4とリードされたところから逆転して勝利した。試合後、「ひどい頭痛がする。とんでもない試合だった。ただ眠りたい」と話した。

これまでの大会最長記録は、1992年男子シングルス準決勝のステファン・エドベリ(スウェーデン)対マイケル・チャン(アメリカ)戦だった。この日の試合は、これを9分上回った。

(英語記事 Osaka wins on emotional US Open returnEvans earns stunning win in US Open's longest-ever match

提供元:https://www.bbc.com/japanese/articles/c3rd14dj339o


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