2024年8月23日(金)

一人暮らし、フリーランス 認知症「2025問題」に向き合う

2024年8月23日

 前々回から、『認知症高齢者の将来推計』の最新版を見ながら、認知機能をキープするためにできることを考えている。

 国立長寿医療研究センターが他機関と協力して行った『J-MINT研究』では、生活習慣病の管理、運動、栄養指導、認知トレーニングからなる『多因子介入プログラム』に認知機能の低下を抑制する効果があることを検証したという。研究センター所長の櫻井孝先生によると、認知症リスクを低減するためには、上記のうち、2つ以上を意識して行うのが大事だとか。

『最新研究結果からわかった!認知症を抑制するカギは?「食事・運動・社会参加・認知トレーニング……etc」2つ以上の活動に効果あり!』

 そこで、今回はそれぞれの分野でどのようなことを意識すればいいのかを具体的に教わると共に、最新の『認知症高齢者の将来推計』で調査を担当した九州大学の二宮利治先生に、上記分野以外で「今から始められること」について伺った。

(Nigel Stripe/gettyimages)

2つ以上を行うのがポイント

国立長寿医療研究センター・研究所長の櫻井孝先生

 国立長寿医療研究センター他が2019年から行った『J-MINT研究』とは、認知症予防を目指した多因子介入によるランダム化比較研究で、生活習慣病の管理などからなる『多因子介入プログラム』に認知機能の低下を抑制する効果があることを検証したものである。

「従来の『運動だけ』や『食事だけ』の介入では、結果がばらついていました。また、複数を同時に行う研究は世界でも多く出てきており、全体を俯瞰すると、『多因子介入は有効である』と言って良いと考えます」(国立長寿医療研究センター、研究所長・櫻井孝先生、以下同)

 つまり、認知機能の低下を抑制するには、一つの分野の活動だけを意識して行うのではなく、2つ以上の活動を行うのが大事ということだろう。


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