それがクラウド時代に入り、逆にインテル、グーグルなど大企業ではなく様々なITベンチャーがひしめくなかで名を上げた。ケンブリッジ自体が、カレッジごとに開放され、有力資本によって新しいカレッジが誕生している。全体としては歴史のある保守的なカレッジも多数ありながら、英国人の歴史伝統を尊びつつ、新しい英国人も生まれているという意味で参考になる。
今般、アベノミクスにおいて東大、京都大、大阪大、東北大に大学発ベンチャーを大学自体から支援する予算が付くことになった。ぜひとも、外国人留学生にも積極的にベンチャー出資を促し、阪大や東北大など地域の大学が脳科学からものづくりまでベンチャー人材創出の源となることを期待したい。ベンチャー企業と大手企業のマッチングを個人的にも応援するつもりだ。
アベノミクスが高度経済成長をもたらすための社会イノベーションの担い手を、従来の日本人に限定すれば成長力は霞む。世界中の日本ファンに「日本人」の門戸を開放、あわせてその人材と外資を使って食糧からエネルギー政策まで実現していくことで、アジアの一極として「新・日本人」は増え続けるのではないか? 世界中の人が尊敬してやまないケネディ家の駐日大使が生まれた今、日本は新・日本人に変貌していく新・高度成長時代の入り口に立っているのかもしれない。
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