ロシア政府は19日、ウクライナがアメリカに提供された長距離ミサイルを、初めてロシア国内に撃ち込んだと発表した。アメリカ政府当局者も米メディアに、これを確認した。
ロシア国防省によると、ウクライナはロシア時間午前3時25分(日本時間午前9時25分)、アメリカ製「陸軍戦術ミサイルシステム(ATACMS)」で、西部ブリャンスク州を攻撃したという。
ロシア国防省は声明で、ミサイル5基を撃墜し、1基が損害を引き起こしたと発表。落下した破片のため軍事施設で火災が起きたが、すぐに消し止められ、死傷者はなかったとした。
複数の米政府関係者も、ATACMSが使われたことを、BBCが提携する米CBSニュースに認めた。
ロシア国土として国際社会が承認している場所の攻撃に、長距離ミサイルが使用されるのは初めて。これに先立ちアメリカ政府は、ATACMSをロシア領攻撃に使うことをウクライナに認めたと報道されていた。
ATACMSの使用が、開戦から1000日を迎えたウクライナでの戦況にどう影響するのか、あるいはしないのか、BBCのゴードン・コレーラ安全保障担当編集委員が説明する。