日本の漁業は崖っぷち

2014年6月27日

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 個別割当に消極的な方々は、北欧式等の導入の効果には目を向けず、否定的な側面を探されるようです。検討会の資料に「ノルウェーでは漁業者に外国人導入」という情報がありましたが、事実について他の委員から指摘があると、その根拠の曖昧さが露呈されました。そもそも儲かっている漁船になぜ外国人を乗せる必要があるのか? 長年現場を見てきた筆者も、外国人の乗船者という話は聞いたことがなく疑問を抱く内容でした(統計上は僅かながら7%の外国人が乗船)。

 残念ながら海外の成功事例に対する否定は、一事が万事の状態で、怖いのは、間違った情報が活字等になり事実が歪んで伝わってしまい、海外の事実を知らない漁業者が虚像を作ってしまうことです。

漁業者が現地で見た情報を発信する

 しかし、多くの方がその重大な間違いに気づき始めました。宮城大学(大泉一貫団長)、気仙沼市(菅原茂市長提案・2回実施)と被災地の漁業・水産業関連の使節団が、実際にノルウェーを始めとする欧州を視察したり、マスコミの関心も高くなってきたことから、正しい情報が増えてきました。(下記サイト)

http://www.nhk.or.jp/sendai/telemasa/movie/201405191.html
http://www.nhk.or.jp/sendai/telemasa/movie/201405201.html
http://www.nhk.or.jp/sendai/telemasa/movie/201405211.html

表1 日本の量販店などにならぶ天然の輸入水産物例 拡大画像表示

 これは、気仙沼市の使節団にNHKが同行取材して5月19日~21日に放送されたものです。ノルウェー、オランダの漁船・水産加工場そして、世界最大のブラッセルシーフードショーが紹介されています。そこで見てきた方々が、見てきたままの情報発信することで、「ノルウェーをはじめとする海外の成功例に関する正しい情報」が広まっていくのです。

 漁業先進国では個別割当制度、特にITQ(譲渡可能個別割当)の適用が、進んでいます。そして日本にもITQで管理された水産物がたくさん輸入されています。一部の業界紙等で伝えられている漁業先進国や海外の資源管理に関する情報には、基本的な間違いや誤解が多く見られます。そこで実際に、個別割当(ここでは、譲渡可能なITQ・IVQ・IFQ)が常識的に行われていることを、身近な日本の量販店などにならんでいる天然の輸入水産物の例を表にあげてみます(表1参照)。

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