2026年10月19日(月)

都市vs地方 

2026年10月19日

 今回の農林水産大臣の辞任に至る過程で「箇所付け(かしょづけ)」が政治の具として扱われているのではないかという疑問が国民の間に生じた。箇所付けとは、国の予算を、具体的に「どこの地域の、どの事業に、いくら配分するか」を決めることである。

2026年10月14日、東京発――2026年10月14日(水)、東京の国会で開かれた衆議院予算委員会において、日本の矢名一雄農林水産大臣が質問に答えている。(つのだよしお/アフロ)

 国の予算は、各省庁が予算要求した後、財務省の査定を経て政府が編成し、国会審議を経て決定され、個所付けがなされる。予算案説明過程で個所付けの代表例等が説明されるなど成立前に事実上の個所付けがなされる場合もある。

 箇所付けは一定のルールに基づいて公平かつ適正に行われるはずなのだが、今回、国民の間に「政治家が恣意的に介入しているのではないか」という疑念が生じた。この機会に制度を改善するべきである。

 政治家が箇所付けに関心を持ち発言すること自体は一概に否定できない。そもそも予算審議にあたっては具体的に予算をどう使うのかという議論が大切である。箇所付けの話がその予算の必要性に説得力を増すこともある。

 ただし政治家の箇所付けに関する発言はオープンに行われるべきだし、行政はそれをきちんと記録に残し公開するべきである。行政が正式に発表する前に個々の政治家の求めに応じて事前に開示することがあるとしたらそれはやめるべきである。

 個所付けに関する政治と行政のやりとりこそ情報公開すべきだ。それが国民の疑念を解消する道である。

都道府県の意見も開示すべき

 市町村に対する国の「箇所付け」については都道府県の意見が相当程度反映されるのが普通である。その面からも評価と検証が必要である。

 筆者が都庁に勤務していた時の経験では、国の省庁に行って都側の意見を述べるのが普通であったし、場合によっては省庁の箇所付け案を変えてもらうこともあった。こちらに正当な理由があり、省庁側も納得すればそれもできた。


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