自治体側はそれを見て、来年度の国の予算の方向性が見えるので、準備できる。都道府県によっては各部門の予算要求を明らかにしない、あるいは要求額の大枠は明らかにするが細目は明らかにしない都道府県も多い。市町村の予算編成や準備を考えると、都道府県の予算編成過程の情報公開もさらにオープンにした方がいい。
公務員退職者の不正な働きかけには刑罰も
国家公務員法と地方公務員法は、公務員が退職してから在職中の職務に関係した契約・処分等について、元の職場に対して要求・依頼など口利きすることを、一定の範囲で禁じている。再就職先の会社の利益のために口利きが行われ、それが公平であるべき行政の判断に影響することを避けるためである。
しかも違法な口利きがあった場合、それを受けた国家公務員はは内閣府再就職等監視委員会再就職等監察官に、都道府県・市町村の職員は人事委員会・公平委員会に届け出義務がある。これらは共に行政から独立した第三者機関である。届け出義務に違反すると懲戒処分になる可能性がある。
一歩進んで働きかけに応じて職務上の不正行為をした場合、その公務員は刑事罰の対象となり得るし、働きかけをした元職員も禁止された働きかけ行為の内容により過料・刑事罰の対象となり得る。地方公務員法第60条は、一定の不正な働きかけをした再就職者や、それに応じて不正行為をした職員について、1年以下の懲役または50万円以下の罰金と具体的に定めている。
しっかりとした記録と公開を
アメリカ、イギリス、フランスなどではロビー活動についての一定の法制度がある。イギリスでは、議員の要望自体を禁止する制度はないものの、議員であっても要望した事実と、行政が予算配分を決定した理由を後から国民が照合できる。
政治家の行政に対する働きかけについては、政治と行政の情報交換・意見交換を妨げることがないよう、しかし国民に疑念を持たれることのないよう、記録をきちんと取って公開する制度をつくるのがよい。
今回の出来事を契機として箇所付けの問題を洗いなおした方がいい。基本的には箇所付けの経過と理由を具体的に詳細に公表すれば不公平で不適当な箇所付けが行われにくくなる。
