高野山の開創1200年を記念して、大法会(だいほうえ)をはじめ秘仏の特別御開帳や展覧会などが実施されます。そのなかから注目の行事を紹介します。
高野山開創1200年記念大法会
~1200年、祈りの光景~
4月2日~5月21日
壇上伽藍や金剛峯寺、奥之院をはじめ、山麓の慈尊院や丹生都比売神社など、空海ゆかりの地で50日にわたり、絢爛壮麗な法会などが毎日執り行われる。なかでも最も起源が古く重要な法会「庭儀大曼荼羅供(ていぎだいまんだらく)」では、法螺貝、鉢などの音色とともに声明を唱えながら華やかな袈裟をつけた僧侶の列が、伽藍大会堂から金堂まで進む姿を拝見できる。
高野山で最も古く重要な法会「庭儀大曼荼羅供」
◎壇上伽藍 中門落慶と結縁行脚
弘仁10年(819)に建立され、数度の焼失、再建を繰り返した後、天保14年(1843)に焼失した壇上伽藍の中門(ちゅうもん)が172年ぶりに再建され、大法会初日の4月2日に落慶式を迎える。伽藍内を転々としていた元中門の持国天像と多聞天像を修復、新造の増長天と広目天とともに四天として奉安され、壇上伽藍を守護する。
また、飛行三鈷杵(ひぎょうさんこしょ)をモチーフとした「祈念三鈷」と高野霊木の「撫(な)で三鈷」、奥之院より分燈した「不滅の聖燈(しょうとう)」を奉載した高野山結縁行脚隊(けちえんあんぎゃたい)が、昨年4月6日に北海道を出発。全国の寺院をリレーした後、吉野山金峯山寺(きんぶせんじ)より中門落慶式当日に到着し、中門の通り初めを行う。
持仏御本尊《弘法大師坐像》が開帳される金剛峯寺の蟠龍庭