「子縁」でつながる秋津地域のお父さん 

2015年9月2日

»著者プロフィール
著者
閉じる

岸 裕司 (きし・ゆうじ)

秋津コミュニティ顧問

1952年東京生まれ。広告・デザイン会社の(株)パンゲア代表取締役、習志野市立秋津小学校PTA会長時に秋津コミュニティ創設、会長を経て現在顧問兼秋津小学校コミュニティルーム運営委員会顧問。文部科学省委嘱コミュニティ・スクール推進員、学校と地域の融合教育研究会副会長、埼玉大学・日本大学非常勤講師、ほか。著書に『「地域暮らし」宣言』『学校を基地にお父さんのまちづくり』(ともに太郎次郎社エディタス)、『学校開放でまち育て』(学芸出版社)など。

 その成果は島内外から入学者が増え、2008年度の89人から2014年度は156人へとV字回復し廃校を免れました。

 高校を存続させることの大切さを、同校のホームページでこのように述べています。

 「高校が消えれば15歳以上の若者がいなくなる。過疎地には『産業さえあれば人は離れない』『雇用の場さえ作れれば若者も戻ってくる』という幻想があった。しかし今の子どもを持つ若い親の感覚は違う。特に高学歴層ほど『子どもにより良い教育を受けさせることが出来るならば、多少の犠牲や負担も厭わない』という意識が高まっており、雇用の場だけでは優秀な人材は定着しない。産業と平行して教育の魅力で若者の流出を食い止め、逆に子連れ家族のU・Iターンを呼び込んでいく戦略が必要である。豊かな自然と文化に囲まれ人のつながりが深く、安心安全な地域であるとともに学力も人間力も伸びる教育環境を整えることで『子育て島』としてのブランドを築き、U・Iターンを引き込み少子化に歯止めをかけていきたい」とね。

 で、木島平村に戻りますが、同村内にある県立下高井農林高校と村民とは村産のそば打ちや営農などの学社融合の協働授業や行事が盛んです。

木島平村にある長野県立下高井農林高校生が村民から村産のそば粉でそば打ちを学ぶ。同校ホームページより

 そのことから「高校が木島平村にある価値」を、先の2つの高校実践の紹介後にしました。

 また研修会に参加した同校の大塚正校長は、「地方消滅と農業高校の存在意義」を同校のホームページでこのように書いています。

 「現在は成長よりも成熟や生存に価値観を変えていかなければならない。成熟や生存の度合いは各々異なるので地域の独立性を高め多様性を尊重すべきです。その意味で農林業を主体とする地域であれば、地産地消型のいわゆる『里山資本主義』による取り組みが注目される。また集落が散在する山間地域などは『小さな拠点』を設け、生活拠点とするような提言も行われている。そのような状況の中、農業を担う人材を育てる農業高校の役割、地域との連携や協力を行い地域の人材を育てる農業高校の役割が見直されている」とね。

 さて、上記の「小さな拠点」は秋津コミュニティが実践する「小学校区単位」と同じ意味を持つのではないかと思います。

 しかし、秋津を含む大都市圏域には農産漁業などの「生産」がありません。3.11の際にお金があっても物がなければ生きていけないことを実感し、「こまったなぁ」と感じました。

 だから、「今後は木島平との交流をいっそうしなくっちゃ!」と今回の研修会で思いました。

 では次回まで、アディオス!アミ~ゴ!

  
▲「WEDGE Infinity」の新着記事などをお届けしています。

関連記事

新着記事

»もっと見る