ドローン・ジャーナリズム

2016年6月9日

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 空から見る豊間地区は家屋はまばらである(しかし、ほとんどが空き家のようであった)。薄磯地区においては残されていた基礎などもすべて整地され、すでに建物はほとんどない。

豊間地区

薄磯地区


この2つの地区は、現在「豊間・薄磯地区整備工事」が行なわれている。復興のために、平地、および高台に防災緑地や宅地を造成するのだそうだ。工期は平成25年(2013)〜平成29年(2017)3月末とある。工事のスタートは3.11から2年半後の2013年11月。この開始の遅れは明らかに原発事故に起因している。工程表を見ると、2013年11月、放射線モニタリングから工程は開始されている。

 現在は土を盛り、整地、地下設備の工事を行っているところで、現場は白く埃っぽく、草木はほとんどない。この状態から来年の3月末には工事が終わるのだという。宅地、緑地造成はまだまだ先の行程のように思えたが、早くこの地が緑あふれる姿を取り戻して欲しいと心から願う。


映像の初めにあるように、美しい海岸線には長い防潮堤が現在建設中である。この堤は海岸線を果てなく続いていくようである。防潮堤建設に関しては、様々な意見がある。美しい海岸が失われる、家屋や人を守るためには当然である、海が見えなくなって逆に津波が来た時に危険だ、など賛否両論である。私ごときが意見する言葉は容易に見つからないが、ドローンが捉えた海は太陽にキラキラと輝き、深く青く澄み、切ないほどに美しかった。この海があれほどの人の命を奪い、原発を壊し、町を飲み込み、日常を奪ったのだ。けれども今日この時も、この美しい海のそばに、人々は戻ろうとしている。


参考URL
JV豊間・薄磯地区整備工事ウェブサイト
http://tou-fukkou-jv.com

豊間地区完成予想図(鳥瞰図)
http://tou-fukkou-jv.com/wpsys/wp-content/uploads/2014/03/toyoma_choukan.pdf

薄磯地区完成予想図(鳥瞰図)
http://tou-fukkou-jv.com/wpsys/wp-content/uploads/2014/03/usuiso_choukan.pdf

  
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