定年バックパッカー海外放浪記

2016年9月18日

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キャンドル・ライトでのディナーは「聖餐」という雰囲気

聖ニコラスの晩餐会

セッティングされた食堂の長テーブル

 慈善宿の神父さんやスタッフは男女合わせて6人、ペルージャ慈善協会から派遣されたボランティアで全員がイタリア人である。英語をなんとか話せる人は二人だけだ。神父さんやボランティアスタッフは慈善宿の横に新築したレンガ造りの建物に住んでいる。

 これに対して当日のゲストは8人である。一般的にサンチアゴ巡礼道の慈善宿のボランティアスタッフになるのはちょっとした難関のようである。ボランティア希望者が多くて採用されるまで順番待ちをしなければならないケースも多いと聞いた。

ボランティアの皆さんは翌朝、ペルージャ慈善協会の由緒ある正装用マントを着て「巡礼祝福の儀式」を厳かに執り行った。代表が巡礼者の足を手で洗ってお清めしてくれる。

 夕食の前に神父さんが簡単にイタリア語でスピーチ。隣のおばさんに聞くと巡礼者の安全を祈願したようだ。夕食の献立のなかでパスタは流石にイタリア人だけあって美味しかった。メインの肉料理も充実。また赤ワインはかなり上質で気持ちよく神様の思し召しを頂いた。

注)繰り返しになるが慈善宿は宿泊・食事全て無料である。

 夜中に目が覚めて屋外にあるトイレに行った。見渡す限りの満天の星空。真上を見上げると星座がゆっくりと回っていた。赤ワインの酔いのせいだろうか。

愛知県からの邦人中高年3人組と歩けば

ペルージャ慈善協会の慈善宿の近くの「中世の橋」を黙々と渡ってゆく巡礼者

 6月18日 レディゴス(Redigos)からべルシアノス・デル・レアル・カミノ(Bercianos del Real Camino)へ向かう途上の無限に続く単調な直線の巡礼道を歩いていた。烈暑であるが幸いなことに地元民が巡礼者のために植えた並木道が続いている。

 前方に三人の人影が見えた。しばらくすると追いついた。なんと愛知県から来たという邦人中高年三人組である。リーダー格の男性オーさんは66歳、ミドリさんも64歳、サトさんは62歳と私と同世代である。

 3人は愛知県の同郷で地元の“山歩き同好会”のメンバー。最近は同好会メンバーの平均年齢が上がる一方と嘆いていた。オーさんは10年前にこの通称“フランス人の道”(サン・ジャン・ピエ・ド・ポーからピレネー山脈を越えてリオハ州、カスティージョ・レオン州を経て聖地サンチアゴに至る約750km)を踏破したことがあり、今回二人を案内して二度目の挑戦をしているという。

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