WEDGE REPORT

2016年6月21日

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 今回パテント申請されたボーイングのファントム・ワークによるデザインはかなり通常の「飛行機」のイメージとは異なる。コの字型の翼でソーラー・エネルギーの吸収を最大限にし、飛行は無人飛行で行われる。

 これは航空機というよりむしろ衛星に近いもので、フェイスブックやグーグルなどもこうしたドローン形式のソーラーEAを上空に固定することでブロードバンド・コミュニケーション・サービスを提供することを模索中だ。

世界一周飛行を「太陽エネルギーのみで行う」

 航空機としてのソーラーEAではソーラー・インパルスが有名だ。世界一周飛行を「太陽エネルギーのみで行う」という飛行実験を繰り返している。しかし5日連続の飛行に耐えた、など数々の記録を打ち立ててはいるものの「実用化は難しい」とボーイングなどの大手企業は判断している。飛行機本体に対する翼の極端な大きさ、天候に左右されやすい飛行状況などからだ。

 ボーイングは過去にソーラー・パワーによるスパイ飛行機「ソーラー・イーグル」を計画したが、2012年にキャンセル。しかしエアバスは同様のプロジェクトである「ゼフィール」を現在も続行中だ。

 NASAでは次の目標としてイタリア製の小型飛行機、「テクナムP2006T」のEA化を挙げている。徐々にサイズを上げていき、最終的には数十人乗りの中型航空機をEAで生産するのが目的と見られている。

 地上ではEV化の動きが進み、空でもEA化に向けて本格的な取り組みが始まった。化石燃料への依存社会は、思ったよりも早く終焉を迎えるかもしれない。

  
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