ポケモンGOがニュースにならない日はない
7月の公開日以降、アメリカではポケモンGOがニュースにならない日はない。爆発的な人気と同時に、ポケモンGOプレイヤーの様々なアクシデントも報道される。
例えば一緒にプレイしていた少年グループが森の中で女性の遺体を発見、というまるで「スタンド・バイ・ミー」のような事件があったかと思えば、ゲームをプレイしながら運転していた、と思われる交通事故が多発。カナダでは「ポケモンを追いかけているうちに誤ってアメリカとの国境を越えてしまった」少年がニュースとなった。カリフォルニア州では2人の少年がモンスターを追いかけて崖から落ちる事件も起こった。
ニューヨーク州では、性犯罪者に対し執行猶予中あるいは保護観察中にポケモンで遊ぶことを禁じる、という条例までもが出された。性犯罪者にはGPS追跡を行うため、ウロウロされると迷惑ということ、またゲームを通じて未成年者などと知り合う機会を減らすため、などが理由として挙げられている。
ソーシャルメディアでは「ポケモンGOはすでにピークを過ぎた」という意見も聞かれるが、実際のブームはまだまだ続いている。この人気にあやかろうと、企業スポンサーも次々名乗りを上げている。日本ではマクドナルドが最初の公式スポンサーになった、とのニュースが流れたが、アメリカではファストフードだけではなくテーマパーク、ショッピングモールなど「モンスターハントのために人が集まる場所」のスポンサー、やがて始まるであろうアプリ内広告に備えた小売業など、スポンサー志望の企業には事欠かない。
テーマパークの集客にも影響
例えば筆者は先日サンディエゴにある海のテーマパーク、「シーワールド」を訪れる機会があったが、入り口に「ポケモンGOのプレイヤーへの注意事項」を伝える看板があった。乗り物へのライド中にアプリを開かない、スマホを見ながら歩くときは周囲に注意を払い人とぶつからないように、などといったものだが、決して否定的ではなく「楽しいモンスターハントを」というニュアンスだ。
実際多くの子供達(ときには大人も)が園内でゲームをプレイし、多くのモンスターをゲットしていた。シーワールドがスポンサーであり園内に多くのモンスターが出るようセッティングされているためだ。ポケモンGOはこのようにテーマパークの集客力にまで影響を与える存在となっている。