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客間よりも生活空間にこだわった邸宅からは、芙美子が家族との生活を大切にしていた様子がうかがえる(WEDGE以下同)
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邸宅の入り口として使われていた立派な門。現在は勝手口側の通路から敷地内に入ることができる。
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一家団欒の場である茶の間には釣り戸棚や2段押し入れ、小抽斗など実用的な収納が多く備わっている
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団欒の時場で芙美子の母は床の間の床柱前に大きな座布団を敷いて座ったという
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明るく開放的な寝室。息子が学校に行くようになると、親子3人でこの部屋で朝食をとっていたそうだ
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寝室に面した場所に後から作られた収納には芙美子のお気に入りの洒落た布が貼られている
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芙美子は納戸として造られた部屋をしだいに書斎として使うようになった。収納に囲まれ、こぢんまりした空間が執筆に集中するには適していたのだろう。机は小庭が見える位置に置かれているため、適度な開放感もある
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書院窓が付いた書庫は次の間と寝室に面した使いやす場所にある
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書庫の凝ったデザインの照明は当時のままだ
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アトリエ(展示室)には、夫婦の作品のほか、息子が弾いていたピアノや当時の写真なども飾られている
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洗い場も広く使い勝手のよさそうな台所には食器なども当時のまま残されている
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台所には芝浦電機製作所(現 東芝)が昭和5年に開発した日本初の家庭用冷蔵庫もおかれていた。大卒会社員の一年分の給料以上に高価な品だったという
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芙美子が暮らしていた時は、広い庭の一面に孟宗竹が植えられていた。葬儀の際には一般弔問客による長蛇の列ができたそうだ