和華蘭文化から生まれた卓袱料理―座右の銘は「革新」

「お鰭をどうぞ」と女将の悦子さん（上）。鯛、餅、結びハンペンなど目出度い食材が入ったお鰭椀。さっぱりとした味わいの吸い物だ（下）

自慢の卓袱料理。昼3,000円（税別。以下同）、夜は8,000円から。写真は10,000円のコース5人盛で、刺身、蒸し鮑、鴨の燻製、鱧、旬菜の炊き合わせなどが並ぶ（内容は日によって変更）

昭和初期の旅館入り口。3代目・ヒサ子女史が博多から嫁いだ昭和10年の、ちょっと前くらいだろうか

大鍋で煮込まれる東坡煮。絶妙な柔らかさと味の染み込み具合は、板長・小淵稔さんの腕と経験によるもの

東坡煮。脂は落ちているが、ぱさつかずジューシー。見た目ほど味は濃くなくいくつでも食べられる（左）。左は、海老のすり身をパンで挟んで揚げた「ハトシ」。右は、砂糖と共に炊いた黒豆（右）

食前には自家製梅酒を出す。1.8リットルの瓶100～150本に毎年漬けている