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2022/01/13
「アームチェア・ディテクティブ」の新ミステリー
警察署の取調室から難事件を解決する大学生・菅田将暉
田部康喜「ミステリと言う勿れ」は、主人公の天才推理大学生役に菅田将暉を配した、これまでにない異色のミステリである。題名は「言う勿れ」と誇り高い。原作は、田村由美の同名のコミックである。
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2021/12/25
「引きこもり」家庭で孤独死した男は生を求めていた
父親の日記が浮き彫りにした「空蝉の家」の物語
田部康喜ETV特集「空蝉(うつせみ)の家▽ひきこもり死・家族の記憶」(12月18日)は、30年以上にわたって、引きこもり生活を送り、2018年12月に56歳の若さで孤独死した、男性とその家族を追ったドキュメンタリーの佳作である。
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2021/12/25
子どものころからの病気をどう診続けるか
葛西龍樹脳性麻痺などの小児期に起こる慢性疾患の診療上の大きな課題の一つに、患者が何歳になるまで小児科医が診療に関わるか、というものがある。適切なケアを小児科医から引き継いで成人期の患者を診る医師が見つからないことも多い。
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2021/12/25
【行動経済学】社員の社会貢献支援で困った
佐々木周作企業の社会的責任(CSR)の推進を担当する、本日の困ったさん。社員の自発的な社会貢献活動をうまくサポートしてあげたいのだが……。
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2021/12/16
歴史に学ぶ意義を問う
「歴史の黄昏」の彼方へ 危機の文明史観
筒井清忠近現代史への関心は高く書物も多いが、首を傾げるものも少なくない。相当ひどいものが横行していると言っても過言ではない有様である。この連載はこうした状況を打破するために始められる、近現代史の正確な理解を目指す読者のためのコラムである。
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2021/12/09
昭和天皇の「声」で迫る日中戦争と太平洋戦争
天皇はいったい何を見て、何を判断したのか
田部康喜再現ドラマを挟んで、「張作霖爆殺事件」(1928年6月4日)から、日中戦争に突入する第2次上海事変(1937年8月13日)まで、昭和天皇の「肉声」が聞こえる、最高傑作である。
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2021/12/02
コロナワクチン3回目は接種した方が良いのか?
考慮すべき「不確実性下」のケア
葛西龍樹「先生、新型コロナウイルスのワクチン接種の3回目、した方が良いでしょうか」 「追加接種ですね。悩みます」 「先生も悩むんですね」 「そうなんです。海外の一流医学雑誌にも、免疫を完全に獲得する方法はまだわからない、と書かれているんですよ」
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2021/11/25
異形の大国・中国「一帯一路」の現実に迫る
NHKスペシャル「広がる“中国化”一帯一路の光と影」
田部康喜NHKスペシャル「広がる“中国化”一帯一路の光と影」は、「中国の夢」への最大の戦略「一帯一路」について、カンボジアを中心としながらも、タイ、マレーシアなどのASEAN、そしてEU諸国にもカメラを入れたドキュメンタリーの傑作である。
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2021/11/25
【行動経済学】夫婦間の家事分担で困った
佐々木周作夫婦共働きで、夫と協力しながら家事をこなす本日の困ったさん。夫が今よりも複雑な家事にチャレンジしてくれると助かるのだが……。
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2021/11/17
戦時下のいびつな組織から現代日本を考える
一下級将校の見た帝国陸軍
筒井清忠近現代史への関心は高く書物も多いが、首を傾げるものも少なくない。相当ひどいものが横行していると言っても過言ではない有様である。この連載はこうした状況を打破するために始められる、近現代史の正確な理解を目指す読者のためのコラムである。
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2021/11/13
坂口健太郎と清野菜名の「偽装夫婦」のラブストーリー
兄嫁に恋心を抱く健太郎を菜名は奪えるのか
田部康喜「婚姻届に判を捺しただけですが」は、坂口健太郎が清野菜名と「偽装結婚」するラブ・コメディである。清野が若手俳優の実力派である健太郎を相手に、テンポのよいセリフをポンポンと発していく様子をみると、アクション俳優の鍛えられた体幹を感じる。
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2021/10/30
【行動経済学】若者の投票率向上で困った
佐々木周作自治体の選挙管理に携わる、本日の困ったさん。特に投票率が低い若者世代に、投票に来てもらうには……。
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2021/10/29
吉高由里子が久々に魅せる凄みのある演技
「最愛」はラストまで引きつける極上のミステリー
田部康喜「最愛」は、吉高由里子が久々に凄みのある演技を魅せる、極上のサスペンスである。ラストまで引きつける、今季の最高傑作になる予感がする。現在と15年前の過去がからみあい、清純な少女として登場した吉高が、凄みのある女性としていま立ち現れる。
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2021/10/23
実は重要な家庭医によるうつ病ケア
葛西龍樹M.K.さんは、2カ月前に私の診療所に初めて受診した。「眠れないので睡眠薬がほしい」というのが受診理由だった。自身はこうなった理由をどう考えているのか、そして家庭医に何をして欲しいのかを、簡単な挨拶の後で私は確認していった。
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2021/10/16
「日本沈没」が再び蘇る 日本人は生き残れるのか
豪華俳優陣がクライシス襲う列島で熱演
田部康喜「日本沈没」(TBS日曜劇場)は、クライシスが列島を襲うたびに蘇る、小松左京さん原作のドラマ化である。与党内の基盤が弱い、東山栄一首相(仲村トオル)のもとで、若手官僚たちが、日本沈没というクライシスと闘っていくのだろう。
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2021/10/15
橋川文三の学問・思想の全体像を明らかにした書
橋川文三 野戦攻城の思想
筒井清忠近現代史への関心は高く書物も多いが、首を傾げるものも少なくない。相当ひどいものが横行していると言っても過言ではない有様である。この連載はこうした状況を打破するために始められる、近現代史の正確な理解を目指す読者のためのコラムである。
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2021/10/09
【行動経済学】社員の資産形成支援で困った
佐々木周作企業の人事部で「確定拠出年金」制度を担当している、本日の困ったさん。人生100年時代に備え、社員の将来計画をサポートしてあげたいが……。
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2021/10/02
元外科医の弁護士・亀梨和也が解き明かす被告人の真実
「依頼人に有利」の原則の先にある正義
田部康喜「正義の天秤」(NHK総合「土曜ドラマ」)は、元外科医という異色の弁護士、鷹野和也(亀梨和也)が「依頼人に有利」という原則を破っても、真実を明らかにする物語である。「弁護は治療だ。被告人を救えなければ、正義とはいえない」との鷹野の核心にある。
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2021/09/25
健康診断結果から生活習慣を改善するには
葛西龍樹T.K.さんは、近所のコンビニエンスストアの店長で、挨拶を交わす仲であるが、今日が初めての受診だ。2カ月前に受けた健康診断(健診)の結果を持参し、「いろいろ異常があるようなので総合的に診てもらおうと思って」と、ちょっとバツが悪そうに言う。
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2021/09/17
表現者・池田エライザの無言の演技が心を打つ
増田貴久、溝端淳平らとの高校生ラブ・コメディー
田部康喜「古見さんは、コミュ症です。」(NHK・「よるドラ」)は、コミュニケーションを苦手とする、主人公の高校新入生の池田エライザ)と最初の友人になった増田貴久、彼と友人になりたい溝端淳平らがそれぞれ演ずるラブ・コメディーである。