「違っている」のは素敵なこと
自宅の最寄駅は、聾学校の最寄駅にもなっているので、駅で生徒たちを見かけることも多い日常です。その元気でにぎやかな様子は、今どきの子どもそのものです。でも、耳に懸けた補聴器や目まぐるしく動く手の指をみるとき、聾学校を舞台にした絵本『14の心をきいて』(PHP研究所)からのメッセージ、「やさしい心の耳で聴いて」が思い出されます。私たちは“心の耳”を持っているでしょうか?
今年はちょうど「国勢調査」の年ですが、今世界の人口は約69億人。『せかいのひとびと』(評論社)を開くと、人が生まれて死ぬことは同じでも、その外見、暮らしや言葉、文化や習慣などの違いを知ることができます。いろんな人がいて、世界を作っていることを思い出せます。作者は、言います。
だれもが 思っていることも 食べるものも
着るものも なんでも ぜんぶ 同じだったら
死ぬほど たいくつ。
私もそう思います。そして、
ほらね わたしたち みんながみんな それぞれ
こんなに ちがっているって すてきでしょ?
という最後のことばを忘れないでいたいと思います。
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