2024年5月17日(金)

こんな子 こんな時 こんな絵本

2010年10月7日

「違っている」のは素敵なこと

 自宅の最寄駅は、聾学校の最寄駅にもなっているので、駅で生徒たちを見かけることも多い日常です。その元気でにぎやかな様子は、今どきの子どもそのものです。でも、耳に懸けた補聴器や目まぐるしく動く手の指をみるとき、聾学校を舞台にした絵本『14の心をきいて』(PHP研究所)からのメッセージ、「やさしい心の耳で聴いて」が思い出されます。私たちは“心の耳”を持っているでしょうか?

 今年はちょうど「国勢調査」の年ですが、今世界の人口は約69億人。『せかいのひとびと』(評論社)を開くと、人が生まれて死ぬことは同じでも、その外見、暮らしや言葉、文化や習慣などの違いを知ることができます。いろんな人がいて、世界を作っていることを思い出せます。作者は、言います。

だれもが 思っていることも 食べるものも

着るものも なんでも ぜんぶ 同じだったら

死ぬほど たいくつ。

 私もそう思います。そして、

ほらね わたしたち みんながみんな それぞれ 

こんなに ちがっているって すてきでしょ?

 という最後のことばを忘れないでいたいと思います。

「違い」を認め合うにはこの絵本 おすすめブックリスト
障害だけでなく、国籍や文化などの「違い」も、絵本なら親子の会話に取り入れやすいのでは。
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