2026年2月16日(月)

プーチンのロシア

2026年2月16日

 ウクライナ戦争の停戦を模索する米国仲介の和平協議が不透明さを増す中、ロシアによるウクライナの民間施設への攻撃が激化している。マイナス20度を下回る極寒での住民生活を守る電力施設や発電所への攻撃に加え、鉄道や民間のバスといった一般人の移動手段までも標的にされている。一連の攻撃を、旧ソ連時代にウクライナ国民が人為的な飢餓に追いやられたとされる〝大飢饉(ホロドモール)〟と比較する指摘もある。

ロシアの攻撃による停電で、テント内での生活を余儀なくされているウクライナ国民(ロイター/アフロ)

 民間施設への意図的な攻撃は国際法に対する違反であり、プーチン政権もその事実を認識している。にもかかわらずロシアがその手を緩めないのは、ウクライナ侵攻が開始から4年が過ぎる中、依然としてその決着をつけられない焦りがある。

 米国のトランプ政権が和平仲介に意欲を見せ、欧州の政治家からも早期停戦を期待する声も上がるが、現実には妥結はまったく見えていないのが実情だ。多くの人々の生活を破壊しながら、ロシアは自らが始めた戦争を泥沼化させている。

鉄道が標的に

 「こんな目にあわされて……!」。乗客が撮影したとみられる動画には、何もわからない赤ん坊を乗せたベビーカーを押した若い女性は言葉にならない言葉を発していた。

 人々は、真冬の雪中を着の身着のままで線路脇に避難していた。1月下旬、ウクライナ東部ハルキウ近郊で起きた、ロシア軍のドローンによる鉄道攻撃の現場だ。避難をした人々は、さらに次のドローンが近づいてくる音に震え上がったという。

 列車はウクライナ国内でよく見る、一般的な寝台列車だ。乗客は約200人。そのうち5人が攻撃で死亡したという。

 列車はその後、攻撃を受けた部分を切り離して、約5時間遅れて近接した駅まで移動し、乗客らを避難させた。映像で見る限り、乗客の大半は女性だった。


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