2026年3月7日(土)

韓国軍機関紙『国防日報』で追う

2026年3月7日

 旧正月が終わり、大陸性の寒波も和らぎ、韓国では春の気配が感じられるようになった。米韓連合軍は春季共同演習「フリーダム・シールド」を3月に行う。また、6兆円以上の巨大プロジェクトの受注に向けて、韓国はカナダと軍事情報保護協定(GSOMIA)を締結した。

最新の戦訓シナリオを反映

 「自由の盾」——このコードネームを冠した米韓連合軍事演習「フリーダム・シールド(FS)」が3月9日から19日にかけて実施される。米韓両軍は毎年、春と夏の2回、大規模な定例演習を行っている。春がこのFSで、夏には軍と政府機関が一体となった国家総合演習の性格をもつ「乙支フリーダム・シールド(UFS)」が8月に行われる。この二大演習が年間の連合防衛態勢の両輪を担っており、北朝鮮の脅威に対する抑止力の中核をなしている。

 両演習ともに2022年に現行の名称へ改められた。FSは朝鮮半島有事を想定した軍の連合作戦能力の検証が主眼で、UFSは政府・軍・民間を統合した有事対応能力の強化に軸足を置く。役割は異なるが、一年を通じた切れ目のない防衛準備という共通の目的で結ばれている。

 今年のFSの参加規模は約1万8000人と例年並みを維持している。最大の特徴は実戦性の高さで、ウクライナや中東など世界各地の紛争から得た最新の戦訓をシナリオに反映し、核抑止を含む全領域作戦を想定した内容。渡河訓練などを含む野外機動訓練(FTX)は旅団級6件、大隊級10件を含む計22件が計画されている。

 加えて、韓国軍への戦時作戦統制権転換を見据えた「未来連合司令部の完全運用能力」の検証も重要な柱で、有事の際に韓国軍が指揮を主導できるかどうかを米韓が共同評価する。国連軍司令部の加盟10カ国から約70人の要員も参加し、多国間防衛体制の実効性を確かめる。

 北朝鮮は例年、この演習を口実に激しく反発してきた。25年のFSでは朝鮮中央通信が「核戦争の試演を直ちに中止せよ」と連日非難し、演習初日に弾道ミサイルを発射。終了後も「侵略戦争の試演にすぎない」と談話を出し、「彼らが望まない最も厳重な結果を招く」と威嚇した。

 今年は李在明大統領が南北関係の改善に意欲を示し、野外訓練の規模が昨年より縮小される見通しだが、北朝鮮が再び挑発行動に出るかどうか、注視が必要だ。


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