GSOMIA締結でカナダ潜水艦事業に弾み
韓国とカナダは2月25日(現地時間)、カナダの首都オタワで外交・国防の「2プラス2」閣僚会議を開き、軍事情報保護協定(GSOMIA)に署名した。GSOMIAとは、相互に交換する軍事・防衛産業の秘密情報を自国と同水準で保護する手続きを定めた協定で、締結によって秘密情報の共有を伴う政府調達事業への民間企業の参入が可能になる。
今回の締結には、最大約6兆7000億円規模に上るカナダの次期潜水艦事業(CPSP)が色濃く影を落としている。老朽化したビクトリア級の後継として最大12隻の調達を計画するカナダは、昨年8月にドイツのTKMSと韓国の「ワンチーム」(ハンファオーシャン+HD現代重工業)を最終候補に絞り込んだ。韓国側はGSOMIA締結を防衛産業協力拡大の制度的基盤と位置づけており、閣僚らは会議の場で潜水艦売り込みの「セールス外交」も展開した。
防衛産業の輸出大国を目指す韓国はGSOMIAの拡充に積極的だ。日本を含む35カ国・機構以上と軍事情報保護に関する協定または取り決めを結んでおり、今回のカナダとの締結でさらにその輪を広げた。
対照的に紆余曲折をたどったのが日本との協定だ。12年に締結直前まで漕ぎ着けたものの、韓国側の要請で突然延期。16年によやく署名にこぎつけた。
しかし19年、元徴用工問題に端を発した日本の輸出管理厳格化への報復として、文在寅政権(当時)が破棄を通告。米国の強い説得を受けて失効前日に通告の効力を停止したものの、「条件付き停止」をめぐる解釈の相違が日韓間の不信感を深めた。正常化されたのは23年3月、当時の尹錫悦大統領と岸田文雄首相による首脳会談を経てのことだった。
