2026年4月2日(木)

冷泉彰彦の「ニッポンよ、大志を抱け」

2026年4月2日

 アメリカとイスラエルによるイランへの軍事作戦の結果、イランの最高指導者であったハメネイ師ら、政権と軍の幹部の多くが殺害された。当初は短期間で終わるとみられていた戦闘であるが、1カ月を過ぎた現在も継続している。

イラン攻撃から1カ月が経過し、全米で再び「ノー・キングス」デモ が再び起きているが…(ロイター/アフロ)

 この間の経緯としては、当事者による様々なコメントや各国の報道機関の流す情報等を総合すると、以下のように理解されている。

・米国は対イランの交渉中であったにもかかわらず攻撃に踏み切った。その背景としてはイスラエル単独で攻撃が実施される可能性が高く、それでも米国に対する報復攻撃は避けられないことから米国も参加したとされている。

・攻撃の数カ月前より、イラン国内では反体制運動が激化しており、攻撃により国内では一気に政権交代が進むという期待が米国側にはあった。だが、そのような展開とはなっていない。

・イランは、毅然としてペルシャ湾、特にホルムズ海峡の安全航行を「人質に取る」作戦に出た。湾岸諸国に対する攻撃はそのためと理解されている。こうした戦術について米国側は予想していなかったとされている。

・イランはイスラエルに対しても攻撃を加えており、市街地での被害なども出ている。

・イスラエルはイランだけでなく、イランの支援するレバノンのヒズボラ勢力の駆逐にも乗り出した。

 ということで、事態は悪化の一途を辿っており、これを受けて一度は沈静化した原油価格は再び1バレル100ドルの大台に乗りつつある。

 こうした状況を受けて、トランプ大統領の支持率は下降を続けて、2期目として最低の水準となっている。例えば、政治サイトRCP(リアル・クリア・ポリティクス)が直近の主要な世論調査の平均値を出しているが、その数字は、支持が41.1%に対して不支持56.6%となっており、実にその差はマイナス15.5%に及ぶ。

 意外にも、保守系の調査機関の数字も悪化しており、ラスムセン・レポートのものは「マイナス13%」、FOXニュースに至っては「マイナス18%」という数字となっている。もちろん、中間派のものはもっと悪く、ロイター通信とイプソスの連合調査では「マイナス26%」という絶望的な数字も出ている。


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