2022年8月10日(水)

中国人観光客はいま

2017年10月26日

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中島恵 (なかじま・けい)

ジャーナリスト

1967年山梨県生まれ。新聞記者を経てフリージャーナリスト。主な著書に『中国人エリートは日本人をこう見る』『中国人の誤解 日本人の誤解』(ともに日本経済新聞出版社)、『爆買い後、彼らはどこに向かうのか?』(プレジデント社)、『なぜ中国人は日本のトイレの虜になるのか?』『中国人エリートは日本をめざす』(ともに中央公論新社)、『なぜ中国人は財布を持たないのか』(日本経済新聞出版社)、『中国人富裕層はなぜ「日本の老舗」が好きなのか』(プレジデント社)『日本の「中国人」社会』(日本経済新聞出版社)などがある。

――ふだん中国語で検索しない日本人にはわかりにくい面もありますが、中国人の検索の仕方は、日本人とは違う特徴があるのでしょうか?

和田氏:大きく異なる点があります。それは、日本人は単キーワードでスペースを空けて検索するのに対し、中国人はスペースを入れないで検索するという特徴があるということです。たとえば、日本人は「北京 レストラン」というようにスペースを空けて検索しますが、中国人は「北京レストラン」というふうに検索します。また、センテンスで検索することも多いです。たとえば、「日本に行ったらどんなお土産を買うか?」などのセンテンスで、そのまま検索します。もちろん中国語です。こういう検索の仕方は、日本にはない特徴といえます。

――なるほど。そういう使い方の違いを知っていないといけませんね。しかし、私の知人は以前、「自分たちの商業施設は、そもそも中国で名前がまったく知られていないので、検索されることもないので、どうしたらいいのか」と悩んでいました。認知されることが第一歩ですね?

和田氏:そうです。いかに中国人から「存在」を認知されるか、きちんと自社のブランディングができているかは重要な問題といえます。日本に来ようと考えている中国の方が、事前に百度で検索し、情報を調べるとします。「日本銀座買い物」というキーワードで検索したとき、その検索結果として自社の正しい情報が表示されているか、その情報を表示させるための手段として、冒頭でご紹介したように、検索結果に広告を表示させる、リスティング広告という手段があります。まず、自分たちの会社名やブランド名を「百度」で検索してみて、検索結果にはどんな情報が表示されているのか、把握することも大事だと思います。

 検索は能動的な手段で、中国人がどういうふうに検索のアクションを起こし、探しているのか、そしてそのニーズにきちんと答えられているのか。もしかしたら、自社の情報がきちんと表示されておらず、競合の情報が表示されていれば、そちらに流出してしまう可能性もあります。知らないうちにビジネスチャンスを逃してしまっていることもあるかもしれません。

――中国人はパソコンとスマホ(モバイル)のどちらで検索しているのでしょうか?

バイドゥのスマホサイト

和田氏:百度の検索データとしては、モバイルが伸びてきています。中国のモバイルインターネット人口は現在、約6億9000万人、百度の検索アプリ「手机百度」のユーザー数は月間約6億人以上です。中国のモバイルインターネット人口の9割近い人々が利用していることになります。

――中国人の検索の仕方が変化しているということはあるのでしょうか?

和田氏:はい。よく中国人の消費は「モノ」から「コト」へ移行しているといわれていますが、キーワードも同じで、以前は日本に関するキーワードでしたら「東京旅行(中国語では东京旅游)というような漠然としたビッグワードで検索が最初に行われていたのに対し、昨今はより絞られたキーワードで検索するようになってきています。

 「この〇〇ブランドのバッグはどこで買えるのか」というようなピンポイントでの検索もよくありますし、「日本交通攻略」「日本お土産攻略」「日本銀座攻略」など、「攻略」というキーワードを組み合わせることによって、効率的に、早く目的にたどり着けるよう工夫して検索している傾向があるようです。検索が熟練化してきているともいえると思います。

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