実践者・中村龍太が考える「カシコイ副業」

2017年12月22日

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中村龍太 (なかむら・りゅうた)

複業家・ポートフォリオワーカー

1964年広島県生まれ。大学卒業後、1986年に日本電気入社。1997年マイクロソフトに転職し、いくつもの新規事業の立ち上げに従事。2013 年、サイボウズとダンクソフトに同時に転職、複業を開始。さらに、2015 年には NKアグリの提携社員として就農。現在は、サイボウズ、NKアグリ、コラボワークのポートフォリオワーカー。2016年「働き方改革に関する総理と現場との意見交換会」で副業の実態を説明した複業のエバンジェリストとして活躍中。

お金は「ありがとう」の延長線上でもらうもの

 さて、脱線から話を戻すことにしよう。僕は仕事旅行社で「複業家に出会う散歩」というセミナーをときどき行っている。そこに参加された30歳後半の男性の方が「僕の会社では、仕事はやれて当たり前、ありがとうという言葉はない。ミスをしたら怒られるだけ、なんのために働いているのか……」と。そんな会社があるんだと、びっくりした瞬間だ。それはとてもつらいことだと思った。なぜなら、もともと、働くということは、例えば、ラーメンを作れる僕がいて、ラーメンが欲しいという人がいる。その人にラーメンを作ってあげて、「ありがとう」と言われることの延長線上に、お金の報酬をもらうという行為があるからだ。

 「ありがとう」がない仕事はつらい。会社の中には、組織の役割が明確化されていて、されているからこそ、コミュニケーションコストをかけずに、手順さえ間違えなければ、仕事が粛々と進む。そこには、ありがとうはなく、できて当たり前の世界。読者のみなさんの会社はどうだろう。彼は、ボランティアに興味があり、いろんなところに顔を出し始めたらしい。そこでは、「ありがとう……という言葉が飛び交うんですよ」とニコニコしながら話をする彼が印象的だった。

triloks/iStock

誰もが副業をやっている?

 すべての人に「副業」はいらない! と言ったが、もし、あなたが、副業をやったときに、何かを得ているとすれば、それは副業。そして、その得るものは十人十色! 「お金」、「知識」、「経験」、「人脈」、「ありがとう」……人によって欲しいものは、さまざま。

 極論を言うと本業以外の振る舞いや行動で「何かを得た!」と振返ることができれば、普段の生活の中で、どれが主、副ではなく、どれもフラットで並列な【複】業だ。例えば、ゴミ出しをしてゴミが散乱している問題を見つけ、これが社会の一つの問題だと意味づけ、何かの方法で解決して、そのノウハウを得たと思えば、それも複業の1つ。もしかして、誰もが実は複業をしているかもしれない!

  
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