The strategy was a breathtaking intervention in the free market. It flew against all my instincts. But it was necessary to pull the country out of the panic. I decided that the only way to preserve the free market in the long run was to intervene in the short run.
“You’ve got my backing, one hundred percent,” I told the team. “This is no longer a case-by-case deal. We tried to stem the tide, but the problem is deeper than we thought. This is systemic.” (p458-459)
「その対策は自由市場へのとんでもない介入だった。私には本能的に受け入れらないものだった。しかし、国をパニックから救い出すには必要だった。長期的に自由市場を守る唯一の方法は、目先は介入することだと決断した。
『君たちは私の100%の後ろ盾を得ている』集まった面々に私は言った。『個別に対応する局面ではもはやない。流れを止めようとしたが、問題は思っていた以上に深刻だ。これはシステミックなものだ』」
アメリカの保守層の間では、政府による介入を毛嫌いする伝統がある。ブッシュ前大統領もそうした思いを共有している。しかし、危機的な状況を認識し、大規模な市場介入に踏み切った決断は高く評価できるだろう。
本書を一読して改めて思うのは、ブッシュ政権時代には、アメリカの歴史を変えるような大きな出来事が相次いだということだ。アメリカ人も同じ思いで、本書のページを繰っているはずだ。