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2011年8月5日

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下條正男 (しもじょう・まさお)

拓殖大学教授

國學院大學大学院文学研究科博士後期課程修了。1983年、韓国の三星グループ会長秘書室勤務。1994年、市立仁川大学客員教授。1999年から拓殖大学国際開発研究所教授。著書に『日韓歴史克服への道』(展転社)や『竹島は日韓どちらのものか』(文藝春秋)などがある。

 この試みはすでに2006年、島根県の竹島問題研究会で行っており、「所謂于山島」が現在の竹島でなく、欝陵島の東約2キロにある竹嶼であることを明らかにしている。そのため議員等の欝陵島訪問でその事実が再確認されれば、韓国側には致命的となる。現に8月1日付の朝鮮日報は、下條は、「独島の昔の名前である于山国は、独島ではなく、欝陵島の東側にある他の付属島嶼を指している」と主張しているとし、実際に確認すればそれが証明されてしまうからである。

矛盾だらけの独島博物館

(写真2)赤い矢印部分がワイウォダ島 
資料:筆者提供
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 正体が暴かれるという椿事は、「日本の独島領有権主張を論駁する」ための独島博物館でも起こりかねない。例えば展示中の『朝鮮水路誌』である。韓国側は、日本が編纂した『朝鮮水路誌』(第四編「朝鮮東岸」)に、欝陵島とリアンコールト列岩(現、竹島)が記されていることから、日本はリアンコールト列岩を朝鮮領としていた証拠という。だがよく読むと、日本海の中の暗礁を示しただけで、リアンコールト列岩の他にもワイウォダ岩が明記されているからだ。ではそのワイウォダ岩はどこにあるのか、それは北海道の横(写真2)にあるとされている。ここでは、日本海の暗礁を述べているだけで、リアンコールト列岩が韓国領であったとはいっていないのである。なぜなら、『朝鮮水路誌』第一編の「形勢」では、朝鮮半島を「東経124度30分より東経130度35分に至る」と明記しているからで、竹島は131度55分に位置している。当然、竹島を韓国領に含めることはできない。独島博物館を訪ねる目的は、何ら根拠のない文献や古地図を展示し、竹島をいかに韓国領としているか、その偽りぶりを現地で確認することにあった。

 だがその試みも入国拒否により、実現することはなかった。今の私にとって、欝陵島は、近くて遠い島となってしまったからだ。


※この記事の韓国語訳がこちらで読めます。
【핚국 추방 기】 다케시마 문제의 열쇠를 쥐는 울릉도의 진실


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