2024年4月27日(土)

イノベーションの風を読む

2018年12月29日

 大阪万博の会場予定地となっている大阪湾に浮かぶ人工島「夢洲(ゆめしま)」は、情報通信産業などを集積した「新都心」とする構想のもと大阪市が1977年から埋め立てを始めましたが、バブル経済の崩壊で、今でも広大な空き地が広がっています。

 夢洲に乗り入れる鉄道については「大阪メトロ中央線」「JR桜島線」「京阪中之島線」の延伸計画が取りざたされていますが、夢洲内の駅は一つになるようです。道路も隣接する舞洲からの夢舞大橋と、咲洲からの自動車道トンネルだけのアクセスに限られています。

夢洲に自動運転の「レベル4」の専用道路を

 この夢洲に自動運転の「レベル4」の専用道路を敷けば、日本が遅れをとっている自動運転による新しいモビリティサービスの開発を一気に加速できるのではないでしょうか。埋め立て完了後の390ヘクタールという、東京駅から皇居をすっぽり覆うほどの広さの夢洲は、限定エリア内での自動運転とされているレベル4に理想的な環境を整備することが可能です。

 レベル4(高度運転自動化)は、レベル3とは違って緊急時のドライバー対応が想定されておらず、完全に自動運転システムが運転を行います。2025年の大阪万博の足として提供することを目指して、ハンドルやブレーキなどのないバスやタクシー、そしてマイクロモビリティ(短距離移動)のためのLSVなどの、様々なロボットモビリティサービスを開発しようではありませんか。

(注)筆者は自動運転のマイクロモビリティサービスの開発に取り組んでいます

  
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