2024年3月4日(月)

Wedge REPORT

2019年7月15日

軽傷でもインチキして公傷扱いにしてもらおうとする可能性

 かつての公傷制度は「全治2カ月以上」の診断書があれば、その次の場所で全休しても同じ地位に留まれるという利点があったが、2003年の九州場所で廃止にされた。理由は公傷制度が乱発され、休場力士が激増してしまったことであった。明らかな仮病力士も増え、危機意識を高めた協会側が引き締めを図ったからである。

 協会関係者の1人は「正直に言って公傷制度の復活は難しい」と口にすると苦悩に満ちた表情を浮かべながら、こう続けた。

 「軽傷でもインチキして公傷扱いにしてもらおうとする力士が出てくる可能性がある。所属部屋に近い関係にある医師に頼めば、そんなことはいくらでも可能になるだろうし、以前も実際にそういうケースがたくさんあった。『今後は統一して協会側が指定の医師のみにチェックさせればいいのではないか』という指摘も出てはいるが、それは難しい。

 なぜなら仮に古傷を痛めたり、もともとの持病を患ったりした際、その力士を普段から見ている専門の医師でないとうまく診断できず見落としが生まれてしまうリスクも考えられるからだ。

 公傷制度を復活させたいという声が多いのも承知しているが、現状ではできることと、できないことがある点を分かってほしい」 

 どうやら公傷制度の復活は現実的にかなりのハードルがあるようだ。とはいえ、この関係者は「公傷制度うんぬんというよりも結局は今の大関陣が、だらしないということ」とも言い切り、次のように指摘した。


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